賃貸住まいの親族が孤独死して、急ぎで遺体で汚れる部屋を特殊清掃しなければならなくて、その消臭や後片付けに掛かる料金が気になっていますよね。
それで、ネット検索してみると、特殊清掃の料金表に上限金額が書かれていない業者が多く、とても不安になっているのでは。
このページでは、具体的な上限金額を挙げて、実際に掛かる総額の料金相場を掲載していますので、ぜひ特殊清掃の料金感覚を掴んでください。
特殊清掃の料金相場表
弊社では、特殊清掃業界では珍しく上限金額を明確に表示した料金表を公開しています。
特殊清掃 | 55,000円~上限500,000円(税別) |
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- 遺体発見までの日数や亡くなった箇所、遺体の腐乱状態、汚物量等によって金額に大きな幅があります
- 解体費用と原状回復リフォーム費用は含まず
- 家具や家電、日用品の処分回収などの遺品整理料金は含まず
- 通常の退去時程度の水周り清掃や掃き掃除は含みます
- オゾン脱臭機の費用は含まず、詳しくは下記の料金内訳でご確認してください
特殊清掃料金の内訳
腐敗体液/汚物撤去
主な作業内容 | 故人使用の汚染物(遺体から流れ出す腐敗体液の付着物)の撤去と運び出す作業、床や壁に付着した腐敗体液の除去など |
金額の目安 | 25,000円~200,000円 |
害虫駆除
主な作業内容 | 孤独死で発生したハエや蛆、ゴキブリなど害虫の殺虫と回収など |
金額の目安 | 15,000円~50,000円 |
消臭消毒
主な作業内容 | 腐敗体液から発生した菌の消毒および部屋全体の消臭作業など |
金額の目安 | 15,000円~250,000円 |
【オプション】オゾン発生機
オゾン発生機の使用条件 | 特殊清掃の完了後に、どうしても原因不明の残臭があり、立ち合うお客様からオゾン発生機の使用を依頼された場合 |
金額の目安 | 150,000円/日 |
特殊清掃だけでは悪臭を消臭できない
遺体の腐敗状況にもよりますが、通常遺体で汚れる箇所だけ、清掃しても悪臭が消える事はありません。そのわけは、遺品にも悪臭菌が染みるからです。
特殊清掃だけでは、約80%の菌は死滅してある程度異臭は消臭されますが、残りの約20%の菌からの臭いは残ってしまいます。
20%残るイメージは、室内では臭いが分かりますが、室外に臭いが漏れ出す事が無い程度になります。
その消臭度合いに納得できない人は、合わせて孤独死があった部屋の遺品整理も頼む事をおすすめします。
遺品整理の料金相場(総額|税別)
ワンルーム | 30,000円~150,000円 |
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1DK | 30,000円~180,000円 |
1LDK・2DK | 50,000円~375,000円 |
2LDK・3DK | 90,000円~630,000円 |
3LDK・4DK | 120,000円~1,020,000円 |
4LDK・5DK | 150,000円~1,200,000円 |
上記金額はあくまでも目安です。お部屋の状態や遺品の量、思い出の品、形見の捜索や一日完了等の要望によって、上記金額範囲を超える事もあります。
ゴミ屋敷などの大量に汚物や粗大ごみがある場合やトラック車両までの距離が長い場合は、上記金額を大きく上回る可能性があります。
また仏壇や位牌、遺影、消化器、犬猫屋敷などの多量な糞尿などの残置物は、別料金になります。
逆に、リサイクル・リユースで買取需要がある故人利用の家財や家電があれば上表金額より安くなります。
悪臭消臭には「特殊清掃」と「遺品整理」の料金が必要
ほぼ完全に悪臭を消臭されたい人は、総額で特殊清掃料金と遺品整理料金の合計が必要になります。
その理由は、遺品にも菌が付いていて、そんなに強力ではありませんが、異臭を放っているからです。
決して安い料金ではありませんが、業者選びさえ間違わなければ、その価値は十分にあるのではないでしょうか。
稀に料金相場以上の場合もある
数%とわずかですが、上記の特殊清掃料金+遺品整理料金の合計より高くなる事があります。
その理由は、主に以下の2つがあります。
ゴミ屋敷の場合
ゴミ屋敷とは、ゴミや生活用品など大量の物量で溢れている家や部屋をいいます。汚物量が通常の3倍以上あるようならゴミ屋敷と判断されます。
という事で、それだけ作業者の人数が多くなり、ゴミを処分する手間や費用がより多く掛かるので、料金も相場以上になる事があります。
ゴミ屋敷の片付けに掛かる詳細料金は、実際に部屋で立ち会い、見積もりしない限り、目安さえお伝えする事も出来ません。
復旧リフォームが必須の場合
腐敗体液や雑菌が、床下や壁、排水溝内部まで染み込んで汚染されている場合は、復旧リフォームをしなければ悪臭を消臭出来ない事もあります。
さすがに特殊清掃の専門業者でも手の届かない箇所は、除菌や消臭は出来ません。代表的な復旧リフォーム料金の目安は、下記をご覧ください。
トイレ
リフォーム内容 | 主に便器の取り換え、天井と壁のクロス貼り替えなど。 |
金額の目安 | 200,000円~800,000円 |
バスルーム
リフォーム内容 | 主にユニットバスの取り換え、脱衣所の天井と壁のクロス貼り替えなど。 |
金額の目安 | 600,000円~2,000,000円 |
居室
リフォーム内容 | 主に畳やフローリングの取り換え、天井と壁のクロス貼り替え、ドアの交換など。 |
金額の目安 | 100,000円~1,000,000円 |
特殊清掃で実際に掛かった料金事例
私たちが特殊清掃を行った孤独死現場の写真と実際に掛かった特殊清掃料金の実例を挙げてみました。
【実例①】大便で力んだ結果起きた孤独死
間取り | トイレ |
亡くなった人 | 80歳の男性 |
依頼者 | 亡くなった人の子 |
依頼タイミング | 死後約1か月半 |
特殊清掃の内容 | ・腐敗体液付着物の片付け撤去 ・ハエと蛆、ゴキブリの害虫駆除 ・残置物の回収と床磨き ・トイレ内の消臭と除菌 ・便器と貯水タンク、排水溝の水害洗浄 |
その他作業内容 | ・遺品の整理と回収 ・部屋全体の消臭と除菌 ・簡単な掃き掃除(2LDK) |
作業時間 | 約4時間30分 |
臭気の度合い | 約90% |
特殊清掃料金 | 343,000円 ※総額/税別 |
年配の人が、排便のために力んだ際に急激に血圧が上昇して、体調が急変してそのまま孤独死に至ったケースです。
この現場は、まさしくそんな雰囲気を肌で感じ取れるものでした。
【実例②】ベッドで起きた容体急変による病死
間取り | 寝室 |
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亡くなった人 | 55歳の男性 |
依頼者 | 亡くなった人の妹 |
依頼タイミング | 死後約3週間 |
特殊清掃の内容 | ・腐敗体液が付着した寝具の片付け回収 |
その他作業内容 | ・部屋全体の消臭と除菌 ・簡単な掃き掃除(寝室のみ) |
作業時間 | 約1時間30分 |
臭気の度合い | 約35% |
特殊清掃料金 | 130,000円 ※総額/税別 |
家主さんが言うには、眠るように亡くなられたようで、ベッドの上には、生前の就寝中の体勢が、そのまま跡となって残っていました。
不幸中の幸いと言っていいのか、腐敗体液はフローリング床まで流れ落ちておりませんでした。
【実例③】誰にでも起こる心臓発作で突然死
間取り | リビング床 |
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亡くなった人 | 50歳の女性 |
依頼者 | 亡くなった人の親族 |
依頼タイミング | 死後約3か月 |
特殊清掃の内容 | ・髪の毛の片付け回収 ・腐敗体液の除去 ・生活用品や家財などの残置物の片付け撤去 |
その他作業内容 | ・部屋全体の消臭と消毒 ・簡単な掃き掃除(リビングのみ) |
作業時間 | 約3時間 |
臭気の度合い | 約70% |
特殊清掃料金 | 265,000円 ※総額/税別 |
大家さんの話では、明確な死因は不明との事でしたが、多分心臓発作でリビングに倒れて発見が遅れる事で、そのまま孤独死されたようです。
遺体は、警察が検視処理のため引き取っているのでありませんが、この画像をみれば、こびりつく遺体がどのような状態だったかは想像できます。
【実例④】布団と畳
間取り | 3DK |
亡くなった人 | 58歳の男性 |
依頼者 | 亡くなった人の姉 |
依頼タイミング | 死後約2か月 |
特殊清掃の内容 | ・腐敗体液付着の汚染物回収 ・畳と残置物の片付け撤去 ・畳下の木材の消臭と消毒 ・部屋全体の消臭と消毒 ・蛆とゴキブリの害虫駆除 |
その他作業内容 | ・遺品の分別と回収 ・簡単な掃き掃除(3DK) |
作業時間 | 約4時間30分 |
臭気の度合い | 約90% |
特殊清掃料金 | 450,000円 ※総額/税別 |
写真ではよくわからないかもしれませんが、生前、横になってテレビを見ながらくつろいでいる最中に、何らかの体調トラブルで亡くなったと思われます。
遺体発見が夏場だったため、かなり強烈に嫌なひどい臭気が部屋中に蔓延していました。
入居者は、実家がなく一人暮らしの独居者だったためか、少しセルフネグレクト気味で、辺りは生活用品が乱雑に置かれていました。
【実例⑤】血液の腐敗臭が充満していた廊下
間取り | ワンルーム |
亡くなった人 | 28歳の女性 |
依頼者 | 亡くなった人の兄 |
依頼タイミング | 死後約2週間 |
特殊清掃の内容 | ・廊下の血痕汚れを落とす ・冷蔵庫の脱臭と消毒 ・部屋全体の消臭と消毒 ・幅木の片付け撤去 |
その他作業内容 | ・遺品の分別と回収 ・簡単な掃き掃除(ワンルーム) |
作業時間 | 約4時間 |
臭気の度合い | 約50% |
特殊清掃料金 | 220,000円 ※総額/税別 |
私は医師ではないので詳しい原因は分かりませんが、吐血や怪我などの出血を伴わない死でも、辺り一面が、吐血したように血痕で覆われている孤独死現場が多々あります。
この写真のケースでは、浴室前で起きた見るのも厳しい若い女性の首つり自殺でした。
ボッタクリ被害に遭わない業者の選び方
特殊清掃の依頼先を決める際、まずは業者を数社に絞られると思いますが、その業者選びこそが重要であり、ボッタクリ被害に遭わないための選び方ポイントになります。
ボタンの掛け間違いは、はじめの1つ目を掛け間違えると、途中でいくらやり直しても駄目ですよね。
それと同様に、業者の選び方を間違えると、気付かぬうちにボッタクリ被害に必ず遭ってしまうと思っていいでしょう。
では、後悔しない業者選びをする際はどうすればいいでしょう。その具体的な方法として、ボッタクリ被害に遭わない選び方のポイント5つを挙げています。
①料金表の落とし穴を見抜く
よくあるボッタクリの落とし穴には、以下の2つがあります。
「~」・「から」・「より」は危険
上記3つの表記が金額の後ろについていたら、それは上限なしの青天井の金額を意味します。
見方を変えれば、気付かれないようにボッタクリ価格ですと宣言しているようなものです。
総額という文字の有無
項目ごとに上限金額がいくら明記されていても、別項目で追加されたら、結局いくら掛かるのはよく分かりませんよね。
だって、重要なのでは総額でいくら掛かるのかですからね。よって必ず料金に総額と表記されている業者を候補に挙げましょう。
②過剰なオプションがある業者は避ける
特に、下記2つはパフォーマンスと手数料目的の余分なオプションである可能性があります。
- オゾン脱臭機
- お焚き上げ
オゾン脱臭機材
銀色に輝いた物々しい機械装置を部屋に設置すれば、見た目にも分かりやすく、他社との差別化や高額請求できるパフォーマンスになります。
以前の私の個人的な意見ですが、オゾンの脱臭力には疑問符が付くと思っていました。
しかし、2018年以降は、非常に高性能で脱臭効果が高いオゾン発生機も登場してきてますので、私たちもオゾン脱臭機の導入を一部始めました。
お焚き上げサービス
実際にお焚き上げをするのは、神社やお寺です。特殊清掃業者は、ただ遺品の一部を梱包して送付するだけのオプションです。
そのため、お焚き上げ料金には実費である祈祷料のほかに、高額な手数料が含まれている可能性があります。
サイト名 | みんなのお焚き上げ |
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電話番号 | 0120-675-034 ※9時〜18時 年中無休 |
所在地 | 東京都港区南青山3-8-40 青山センタービル2F |
どうしてもお焚き上げを希望される方は、遺品を送付できるお焚き上げサービスを紹介されているサイトがありましたので、情報を挙げておきますね。
③見積りのみでも無料かを確認する
ボッタクリ業者の中には、身勝手な理屈で、特殊清掃とのセットなら見積りは無料だが、特殊清掃を依頼されない場合は、高額な見積り料金を請求してくる業者もいます。
必ず見積りのみで無料かどうかを確認しましょう。具体的には、電話での見積り申込み時に、しっかりと「見積り後にお断りする事がある」と伝えておくといいでしょう。
④悪臭消臭や遺品整理の方法を尋ねる
実際の見積り時に消臭方法や遺品整理方法を尋ねましょう。もちろん、その方法の内容まで理解する必要はありません。
尋ねた際に、その業者があなたに分かるように説明できるかどうかが重要です。
「キチンと説明できない」=「消臭や遺品整理ノウハウがない」=「消臭や遺品整理ができない」という構図が成り立ちますからね。
⑤料金相場以上の業者はお断りする
いくら悪臭消臭や遺品整理のノウハウを持っていても、限度を超えた見積り金額を提示する業者は、ボッタクリ業者だといわざるを得ません。
毅然とした態度で、丁重に特殊清掃の依頼を断りましょう。見積りにきた人が強面だと、ちょっと勇気が要りますが、思い切って「今回はお断りします」と伝えましょう。
つまり「はじめ良ければ全て良し」という諺通り「業者選びが良ければボッタクリ無し」ということですね。くれぐれも業者選びは、慎重のうえにも慎重に行う事が秘訣です。
特殊清掃は必ず専門業者に頼むべき |
最近では、リフォーム工事会社や廃品回収業者、片付け屋までも特殊清掃サービスを提供していますが、下記の理由から、必ず特殊清掃の専門業者に頼む事を強烈にお勧めします。
特殊清掃は専門業者に依頼すべき理由の内容は「孤独死の清掃を特殊清掃業者に依頼すべき理由」で、詳しくお伝えしています。 |
料金が安価な業者のデメリット
料金が安いからと、安易に依頼すると色々な不利益を被る事があります。その主な3つのデメリットを説明します。
【デメリット①】嫌な臭気が消臭出来ていない
悪臭がキチンと消臭出来ていないと、もう一度他業者に依頼するか自分で清掃をしなければならなくなります。どちらにしても追加で料金や手間、時間が掛かってしまいます。
部屋に染み付く臭いを消臭するには、特殊な洗剤や消臭手順などのノウハウを持っていないと、絶対にキチンと消臭する事は出来ません。
そのノウハウを取得するには、長い期間と費用が必須です。だから安価な業者は、染み付く悪臭を消臭する事が出来ないのです。
【デメリット②】遺品回収サービスしか提供していない
生前に故人が使用していた家具や家電などにも悪臭が付いているので、特殊清掃には遺品を回収処分する事が不可欠といえます。
遺品を廃品回収のように、ただ回収するだけなら安価で悪質な業者でも対応していますが、回収だけだと、遺品の中にある貴重品や思い出の品も一緒に処分されてしまいます。
それらを防ぐには遺品整理が不可欠です。遺品整理とは、部屋の中にある全ての生活用品の中身を1つ1つ確認し、分別、整理しながら回収処分する事です。
それは、多くの手間と長い時間を要する作業になります。そのため、安価な業者では、遺品の中身を確認せず、そのまま回収処分するようです。
【デメリット③】不法投棄の恐れがある
回収した遺品を適切に処分するには、処分場での廃棄費用、処分場までの運搬費や人件費などで結構な費用と時間が掛かります。
安価な業者は、この費用と時間を省くため、山中や河川に遺品を不法投棄する事もあるようです。
万が一、不法投棄された遺品の個人情報から人物が特定された場合、依頼者であるあなたにもあらぬ疑いを掛けられる事になります。
因みに、当社では、回収した遺品の処分廃棄には、特殊清掃現場と同じぐらいの時間と費用が掛かっています。
優良な特殊清掃業者の一覧表 |
関東の特殊清掃業界内での評価やお客様からの口コミや評判が良かった業者情報を弊社ラストクリーニングも含めて「おすすめの特殊清掃業者|業界に潜む悪徳手口7つを公開解説」で紹介しています。 |
特殊清掃の料金が不透明になる理由
前出の特殊清掃料金表の金額には、最大で15倍以上の開きがありますよね。なぜそのように金額が不透明のなるのかの疑問にお答えします。
【答え①】死亡~遺体発見までの日数が様々
私たちに特殊清掃を依頼されたケースでは、死亡から最短で1日で発見された現場もありますし、最長で死亡から約1年半後に発見された現場もありました。
当然ですが、遺体が発見されるまでに日数が長く経過している現場は、それだけ腐敗が進んでいる場合がほとんどですので、それだけ特殊清掃料金も高くなる傾向にあります。
【答え②】遺体の体型や体質が十人十色
身体に脂肪が少ない人が亡くなった現場では、腐敗臭はそれほど強烈にならない事があります。
反対に、故人がぼっちゃり体型だった現場では、脂肪の油がベットリと染み込む、猛烈な悪臭が放たれている場合がほとんどになります。
また生前に病気だった人が亡くなった場合も、その病原菌の影響と思われますが、通常の死臭とは異なった異様な臭いを放ちます。
そのような理由から、亡くなった人の体型や体質によって、特殊清掃の作業工程が異なってきますので、特殊清掃料金の金額に大きな開きがあるわけです。
【答え③】依頼者の要望が多種多様
とあるアパートの部屋で孤独死があった場合、オーナーさんはフローリングや壁紙を剥がす原状回復をしてもらう事を要望されます。
それを入居者の遺族が了承すれば、床などを張り替える原状回復リフォームも含めた特殊清掃になり、かなりの高額になります。
一方、そのアパートが古く近いうちに取り壊し予定だった場合は、とりあえず近隣住人の部屋に異臭が漏れない程度の特殊清掃で了承されれば、最低限の消臭作業になります。
その場合は、通常のハウスクリーニング費用にプラスαぐらいの金額になる事もあります。
見積り時からリフォームを勧める業者は要注意
特殊清掃をするうえで、部屋の状況によっては、どうしても床や壁紙の張替えをする原状回復リフォームが必要なる事もありますが、約80%以上はリフォーム無しでもキチンと特殊清掃はできます。
しかし、多くの業者では、執拗に部屋を元通りにする原状回復リフォームを勧めているようです。
そこで、なぜリフォームを勧めるのかを自分なりに考察してみました。1つだけ思い当たることがありましたので、解説します。
すぐにリフォームを勧める理由は消臭技術がないから
特殊清掃で最も重要な作業である死臭消臭は、芳香剤はもちろん、市販の消臭剤や洗剤では全く歯が立ちません。
専用消臭剤の使用が必須ですが、実はそれだけで十分に死臭を消臭できるわけではありません。専用消臭剤を使用する前の下準備が必要なのです。
そしてその下準備には、経験やノウハウなどの消臭技術がないと、全く意味を成さず、いくら高価な専用消臭剤を使用しても死臭が消える事はありません。
そのため、消臭技術のない業者は、原状回復リフォームをする事で死臭を消臭しているのではないかと思われます。
無論、原状回復リフォームのほうが高額になります。そこで、リフォームの料金相場もお伝えしますね。
原状回復リフォームの料金相場
通常の原状回復リフォーム料金の相場です。特殊清掃が伴う場合は、もしかしたら下記金額より割り増しがあるかもしれません。
トイレ | 20万円~80万円 |
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バスルーム | 60万円~200万円 |
居室 | 10万円~100万円 |
優良な業者が見つかる4つの確認条件
結局どのような業者を選べば、特殊清掃で後悔しなくて済むのかを確認し易いように4つの業者条件をお伝えしますね。
【条件①】即日/短期間で対応可能
悪臭をそのまま放置しておくと、近隣住人からクレームが入り、最悪の場合は訴訟へと発展する事もあります。
それを防ぐには、一刻も早く部屋の外へ漏れ出す悪臭を消臭する事です。
できれば問合せをした当日、遅くても3日以内に簡易的な消臭作業だけでもする業者が優良な業者といえます。
【条件②】消臭や遺品整理の技術が高い
特殊清掃の専用消臭剤を使用して、その下準備をどのように行うのかを説明できる業者は優良業者といえます。
見積り時に必ず確認しておきましょう。
【条件③】料金が適正相場内
既にお伝えした料金相場内の金額を見積り時に提示している業者は、優良業者だと思っていいでしょう。
見積もり金額が安すぎれば手抜き業者の、高過ぎたらボッタクリ業者の可能性が高いでしょう。
【条件④】リフォームなしで特殊清掃を提供
優良業者は、まずはリフォーム無しの特殊清掃の見積り金額を提示するはずです。
最初に提示された見積書で、リフォーム項目があれば、悪質な業者の可能性があります。
ただし、亡くなった部屋の箇所や発見までの日数により、どうしてもリフォームが必要になる事もあります。
多くの人様から選ばれている弊社の特徴
恐れ多くも孤独死の清掃や遺品整理などで困っている皆様から「特殊清掃ならラストクリニーング!」と選ばれている弊社の特徴3つを紹介させて頂きます。
【特徴①】支払い料金に上限金額を設定
ほとんどの特殊清掃業者の料金表ページでは、最低金額の後に「〜」が書かれていて、上限金額が不明になっています。
これでは、料金の目安さえも分からないので、とても訪問見積もりを頼む事はできませんよね。
そこで、私たちは、お客様に安心して頂けるように、敢えて高額な上限金額を料金表に提示しています。
高額な金額の提示で、お客様が遠のいてしまう事は承知していますが、それでも正直に料金目安をお伝えする事が、ご遺族様のお悔やみの一助になると信じています。
【特徴②】薬品知識と消臭技術には長けている
業界老舗ならではの特殊清掃の現場経験から、人が亡くなった後に発生する腐敗臭の消臭薬品と現場状況ごとで異なる消臭作業の手順やノウハウには、絶対の自信があります。
特殊清掃の目的は、部屋の見た目をキレイにするハウスクリーニングではなく、腐敗臭/異臭をいかにゼロ近くまでにする消臭効果です。
その証拠に、特殊清掃の再施工依頼は何度かありましたが、異臭消臭に満足できないからと、当社の返金保証を利用されたクレームは、0件を更新中です。
【特徴③】徹底的な見積り時のコロナ感染症対策
ラストクリーニング在籍の清掃士は、直接お客様と顔を合わせる現地見積もり前に、下記の新型コロナウイルス感染症対策を徹底的に順守しています。
- 防護マスクの着用
- 手指のアルコール消毒
- 出動時の検温
その他にも、お客様との会話中は広めに距離を取ったり、お渡しする見積書や領収証なども予め消毒を施しています。
因みに、特殊清掃業界では古参の弊社は、ご依頼者様の心情にしっかりと寄り添うため、マスコミ取材はお断りしています。
ラストクリニーングの対応エリア |
東京・埼玉・神奈川・千葉・茨城・栃木・群馬 |
私たちが行っている特殊清掃の作業内容
私たちラストクリーニングは、故人への供養のためにもしっかりと腐敗臭を消臭できる次の工程9つを通して高品質な特殊清掃作業を提供しています。
①害虫駆除
入室して最初に取り掛かるのが、蛆やゴキブリなどの害虫の発見と駆除です。
その理由は、蛆やゴキブリを放置したまま作業をすると、害虫が逃げ出し、腐敗体液を拡散させたり、隣の部屋へ広げてしまうからです。
②異臭元を撤去
次に行うのが、汚染された腐敗体液が付着している悪臭元の養生と撤去です。
異臭元である腐敗した体液や血液は、布団はもちろんですが、畳やフローリングなどの床上にも流れています。
そのため、早めに撤去し片付けておかないと、作業スタッフの靴底に腐敗体液が付着してしまいます。
すると、その靴底で作業中に室内を動き回るため、異臭消臭がより困難になり、キチンとした特殊清掃ができなくなります。
③付着した腐敗体液を取り除く
汚染された腐敗体液がフローリングに流れるなどの異臭元が、撤去や片付けができない場合は、ブラシやぞうきん等を使用して丁寧に拭き取って除去します。
無論フローリング継ぎ目や敷居との隙間に入り込んでいる腐敗体液も極限まで除去します。
④特殊清掃専用の消臭薬剤と消毒剤を散布
特殊清掃専用に開発された消臭薬剤や消毒剤を散布します。家庭用の消臭剤とは、その消臭力は桁違いに優れています。
因みに、私たちは、その特殊清掃専用の消臭薬剤にさらに独自の薬品を調合しています。
⑤腐敗臭の消臭を確認
床や壁など腐敗体液が付着していた箇所に、数センチまで鼻を近づけて、腐敗臭が消臭されたかどうかを確認します。
もしも腐敗臭が残っているようなら、何度でも腐敗体液の除去と消臭薬剤の散布/噴霧を繰り返します。
⑥遺品の整理後、搬出
ここまでの工程で、約80%の腐敗臭は消臭されていますが、残す20%の異臭は服やソファ、カーテン、その他生活用品などの遺品に染み付いています。
そのため、遺品の種類を調べるための仕分けを行いながら、同時に貴重品、貴金属、思い出の品物などの探索や形見分けなどの捜索をして、不要な物は搬出し、廃棄処分します。
⑦ホコリ掃除
もちろん、電球傘や長押上、押入れの中のホコリや汚れにも異臭は付いているのでハタキや掃除機で掃除します。
これをうっかり忘れると、原因不明の腐敗臭が残ってしまう事になります。
⑧室内全体に特殊清掃専用の薬剤を散布
床上や壁はもちろんですが、状況によっては天井や窓ガラスなどにも特殊清掃専用の薬剤を散布します。
この際の散布方法は、少量を万遍なく行う事が重要です。
その理由は、あまり多くの薬剤液を噴霧すると、消臭効果が薄れる場合があるからです。
⑨最後にもう一度消臭確認
再入室して、室内全体の消臭確認を行います。
壁や窓ガラス、押入れの中、ドアの蝶番などできる限りの場所を消臭確認します。
もちろん、最後にはもう一度、腐敗体液が付着していた箇所も異臭確認をします。
私たちが行った特殊清掃の現場写真 |
一部ですが、相続人や本人からネット公開の許可を頂けた現場写真数枚を特殊清掃現場の事例として「特殊清掃の壮絶な現場写真と強烈な死臭の消臭に掛かる料金総額」で紹介しています。 |
問合せ~特殊清掃完了の流れ
当社が提供している特殊清掃サービス全体の流れをお伝えします。ケースバイケースで変更になる事もあります。
①電話で無料見積りを依頼し立ち合う日時を決める(あなた)
都合のいい日時を伝えてください。優良な業者ほど繁盛していますので、ピンポイントでの訪問見積もりの日取りは難しいかもしれません。
因みに、お電話だけで概算料金をお出しする事もありますが、訪問見積もりなしでは現場の細かい現状が不明なので、あくまでも目安金額とお考えください。
②現場で見積り金額を提示する(業者)
部屋に入室して、正式な見積もり金額を提案いたしますので、しっかりと総額が書かれているかを確認しましょう。
お客様の要望や作業範囲が変わる事がなければ、この金額がお支払いの総額になります。それと支払い方法の確認も忘れずに。
③金額に納得されたら正式な申込みをする(あなた)
金額が合わない場合や担当者に不審な点があれば、丁重に断りましょう。
しかし、すでに業者を決めているのに冷やかしで見積もり依頼するのは控えましょう。
そのわけは、無料見積りでも人件費や交通費などの費用が掛かっているからです。
その費用を賄おうとして、業界全体の料金相場が高くなり、間接的ですが他の依頼者に迷惑を掛けている事になりかねません。
④当日に簡易的な消臭作業をする(業者)
優良業者であれば、消臭作業に必要な道具は準備して現地見積りに来ます。
不安であれば、見積り依頼時の電話で、その場で消臭作業をお願いする場合もあると伝えておきましょう。
⑤日を改めて本格的な特殊清掃を提供する(業者)
特殊清掃の作業中に、部屋への立ち入りや入室は必要ありません。
見積り時にカギなどを預けて頂ければ、遠方にお住まいなら現地までの余分な往復が省けます。
⑥部屋を確認後、料金を清算する(あなた)
できるだけ、あなたの目と鼻で、実際に部屋を確認しましょう。
そうでないと、後からクレームをいれても適切に対処しにくくなるからです。料金支払い後は、領収書の受領も忘れずに。
まとめ
このページを読まれて、特殊清掃料金の相場感は掴めたでしょうか。
正直に申しますと、お伝えした料金表の金額から外れている業者は、かなりの確率で悪徳業者の可能性が高いでしょう。
特殊清掃業界は、リフォーム業界と同様に悪質な業者が多いので、ボッタクリ被害に遭わないで済むには、慎重に業者選びをしたうえで、訪問見積りを依頼する事が一番大切です。