突然の家族の孤独死で、部屋が悲惨な状態になっており、自分たちではどうにもできないので、特殊清掃の依頼先を探されているのではありませんか。
そこで、このページでは、特殊清掃業を15年以上続けている私が、特殊清掃の事例や料金相場、特殊清掃の作業手順、後悔しない業者の選び方などをお伝えしていますので、ぜひ参考にしてください。
目次
私たちが実際に行った特殊清掃の現場事例
次に、今まで私たちが数多くの特殊清掃を行なってきた中でも、写真撮影と公開の許可を依頼者様から頂けた特殊清掃の現場事例を5つほど挙げています。
【特殊清掃事例①】
腐敗体液が付いたベッド回収と死臭消臭

夏場だったこともあり部屋中に無数のハエが飛んでいた。そして布団には多数のうじ虫が動き回っていた。腐敗体液は敷き布団下のマットレスまで染みていた。
一人暮らしだったせいか、生活用品が散乱しており、それらにも死臭が付いていた。
| 間取り | 1DK |
| 亡くなった人 | 69歳男性 |
| 依頼者 | 亡くなった人の妹 |
| 依頼タイミング | 死後約2週間 |
| 特殊清掃内容 | ・腐敗体液付着の汚染物撤去 ・消臭剤と消毒剤の噴霧 ・ベッド本体の回収 |
| その他の作業 | ・遺品の整理と回収 ・簡単な清掃(1DK) |
| 作業時間 | 約3時間30分 |
| 死臭の度合い | 約65% |
| 特殊清掃料金 | 329,000円 ※総額/税別 |
依頼者が体験した状況
賃貸管理会社からの電話で、はじめて兄の死を知ったとの事でした。兄とは、ここ数年は疎遠にしていたらしく、元気が取り柄だったので、まさかと思われたらしいです。
遠方のため、大家さん立会いの元で、遺体は警察に引き取られて、依頼者が訪れた時には、上記写真の状態だったとの事でした。
部屋中に腐敗した悪臭が漂っていて、兄の事を思うと、本当に忍びなくて、とても自分で清掃や遺品の片付けができないので、私たちに特殊清掃を依頼されたとの事でした。
見積もりではじめてお会いした時はかなり憔悴されている様子でしたが、特殊清掃後の確認時には前向きになられているような表情で、「これで兄も少しは浮かばれます。ありがとうございました。」と声を掛けていただきました。
【特殊清掃事例②】
腐敗水の処理と浴室全体の消臭消毒

入浴中にバスタブの中で突然死した模様でした。遺体によって腐敗した水は、ご覧のように茶色に変色し少しヘドロ化していました。浴室内は湿気を帯びた死臭が充満していました。
| 間取り | 浴室 |
| 亡くなった人 | 49歳女性 |
| 依頼者 | 亡くなった人の親族 |
| 依頼タイミング | 死後約1か月 |
| 特殊清掃内容 | ・腐敗した水の処理 ・排水溝の消臭と消毒 ・バスタブ内の汚物除去 ・浴室全体の消臭と消毒 |
| その他の作業 | ・洗面所の遺品整理と回収 |
| 作業時間 | 約3時間 |
| 死臭の度合い | 約80% |
| 特殊清掃料金 | 189,000円※総額/税別 |
依頼者が体験した状況
亡くなった人の遠縁にあたる50代女性が話されていた内容です。
本人とは、幼少期に何度か会った事がある程度で、約40年以上お付き合いはなかったといわれていましたが、相続関係から遺族代表として、部屋の清掃をされるとの事でした。
風呂場で亡くなって約1ヶ月も発見されなかったため、湯船の水は、上記写真のように、赤茶けて粘りが出てきていました。無論、匂いも強烈だったため、とても風呂場に入れる状態ではなかったとの事でした。
「なぜ私がこんな事をしないといけないの?」という不満の気持ちも正直あったと言われていましたが、このままでは、ご近所迷惑になる可能性もあるし、住宅の売却査定もより低くなってしまうのでねと言われていました。
はじめは不機嫌な顔をされていて、私たちに対しても「これであなたたちは儲かっていいわね!」と嫌味らしき事を言われていましたが、特殊清掃後は「これなら納得だわ〜!」と満足されている様子でした。
【特殊清掃事例③】
布団と畳の回収と部屋全体の消臭消毒

写真ではよくわからないかもしれませんが、横になってテレビを見ながらくつろいでいる最中に何らかの原因で亡くなったと思われました。
一人暮らしのためか、辺りは生活用品が乱雑に置かれていました。
| 間取り | 3DK |
| 亡くなった人 | 58歳男性 |
| 依頼者 | 亡くなった人の姉 |
| 依頼タイミング | 死後約2か月 |
| 特殊清掃内容 | ・腐敗体液付着の汚染物回収 ・畳の撤去 ・畳下の木材の消臭と消毒 ・部屋全体の消臭と消毒 |
| その他の作業 | ・遺品の整理と回収 ・簡単な清掃(3DK) |
| 作業時間 | 約4時間30分 |
| 死臭の度合い | 約90% |
| 特殊清掃料金 | 450,000円 ※総額/税別 |
依頼者が体験した状況
弟に数ヶ月振りに連絡してみたら、何度電話しても、圏外または電源が入っていないとのアナウンスが流れるので不審に思い、部屋まで訪ねられたようです。
すると、玄関ドアの隙間から異様な匂いがするので、嫌な思いが一気に沸き起こり、近くに住む大家さんに事情を話して、一緒にカギを開けたそうです。
キッチン奥の居間から只ならぬ異様な空気が漂っていて、見てみると、弟の無残な姿が横たわっていて、吐き気と共に涙が溢れ出てきて、部屋外でしばらく放心状態だったようです。
こんな事なら、もっと弟と頻繁に連絡を取り合っていれば良かったと、後悔されたとの事でした。
現場ではじめてお会いした際は、目を真っ赤にされてすごく悲しんでいる感じでした。
しかし1週間後の会計時には、少し吹っ切れた様子で「弟も喜んでいると思います。ありがとうございました。」とお礼まで頂きました。
【特殊清掃事例④】
トイレの汚物撤去と消臭消毒と便器清掃

孤独死の原因でよくあるケースですが、年配の人が排便のために力んだ際に急激に血圧が上昇して、体調が急変してそのまま死に至ることがあります。
この現場はまさしくそんな雰囲気を肌で感じ取れるものでした。
| 間取り | トイレ |
| 亡くなった人 | 80歳男性 |
| 依頼者 | 亡くなった人の子 |
| 依頼タイミング | 死後約1か月半 |
| 特殊清掃内容 | ・腐敗体液付着物の撤去 ・床磨き ・トイレ内の消臭と消毒 ・便器と貯水タンクの洗浄 |
| その他の作業 | ・遺品の整理と回収 ・部屋全体の消臭と消毒 ・簡単な清掃(2LDK) |
| 作業時間 | 約4時間30分 |
| 死臭の度合い | 約90% |
| 特殊清掃料金 | 343,000円 ※総額/税別 |
依頼者が体験した状況
私は大卒後、すぐに大阪にある会社に就職したので、一人暮らしの父とはずっと離れて生活していました。父は高齢ではありましたが、すこぶる健康体でしたので、まさか警察からの孤独死したとの連絡には耳を疑いました。
急いで駆け付けてみると、トイレでドス黒くなった父の亡き骸が、前屈みに倒れ込んでいました。警察から父親で間違いないか?と問われましたが、即答できないほど変わり果てた姿になっていました。
現場検証が終えて、少し気持ちが落ち着くと、幼かった頃の父との思い出が、次々と目に浮かび、「死に目に会えなくてごめんね、最後は寂しかったでしょう」と、父への思いを馳せずにいられない様子でした。
特殊清掃された部屋を見て、「これで父も成仏できます。これからはもっと家族の絆を深めようと思います。」と前向きな言葉をおっしゃっていました。
【特殊清掃事例⑤】
出血痕の清掃と部屋全体の消臭消毒

私たちは医師ではないので詳しい理由は分かりませんが、吐血や怪我などの出血を伴わない死でも辺り一面が血で覆われている孤独死現場が多々あります。
この写真のケースでは若い女性の首つり自殺でした。
| 間取り | ワンルーム |
| 亡くなった人 | 28歳女性 |
| 依頼者 | 亡くなった人の兄 |
| 依頼タイミング | 死後約2週間 |
| 特殊清掃内容 | ・床の血のり清掃 ・冷蔵庫の消臭と消毒 ・部屋全体の消臭と消毒 ・幅木の撤去 |
| その他の作業 | ・遺品の整理と回収 ・簡単な掃除(ワンルーム) |
| 作業時間 | 約4時間 |
| 死臭の度合い | 約50% |
| 特殊清掃料金 | 220,000円 ※総額/税別 |
依頼者が体験した状況
「心底悲しい時って、涙が出ない事をはじめて知りました」と言われていました。
確かに、私たちが特殊清掃の見積もりをしている時も、悲しむ様子は全くなく、まるで知り合いのまたそのよく知らない友人女性が自殺した部屋にいる感じでした。
冒頭も言葉は、特殊清掃が終わって会計時に聞いた言葉で、その時に私たちは、はじめて実の妹の自殺だったと知りました。
余程、突然の妹の自殺にショックを受けられたのでしょうね。上記写真の血のりを見られても、動揺される素ぶりはなく、「丁寧な清掃をしてやってください」との一言だけでした。
特殊清掃の確認時も、やはり無表情のままで淡々と会計を済まされました。通常、その後は私たちと一緒に退室されます。
しかし「私はこのままここに残ります。」と言われましたので、挨拶をして帰りました。きっと妹さんと過ごした日々に思いを馳せておられたのだと思います。
特殊清掃の料金相場

【注意】特殊清掃の本当の料金相場をお伝えするため、インターネット上で氾濫している客寄せ用に極端に安く見せかけた料金金額は記載いたしません。
リアルな料金相場として、実際に私たちが見積してお客様に提示した最低金額と最高金額をお伝えします。
特殊清掃の総額料金

料金内訳
| 汚物除去 | 27,500円〜220,000円 |
| 害虫駆除 | 16,500円〜55,000円 |
| 消臭除菌 | 16,500円〜275,000円 |
| 最大合計額 | 60,500円〜550,000円 |
- 遺体発見までの日数や亡くなった箇所、腐乱状態等によってどうしても金額に大きな幅があることはご了承ください。
- 現状回復リフォーム費用は含まれていません。
- 1部屋分の費用相場です。
- 遺品整理の費用は含まれていません。
遺品整理料金も必要になる場合もある

特殊清掃で死臭を99%消臭したいなら、死臭が付着している遺品の整理や回収も必要になるのでその料金相場もお伝えしておきます。
遺品整理の料金目安
| ワンルーム | 33,000円〜165,000円 |
| 1DK | 33,000円〜198,000円 |
| 1LDK/2DK | 55,000円〜412,000円 |
| 2LDK/3DK | 99,000円〜693,000円 |
| 3LDK/4DK | 131,000円〜1,122,000円 |
| 4LDK/5DK | 165,000円〜1,320,000円 |
- 遺品処分費や運搬費、作業費などを含む実際にお支払いされる総額を提示しています。(消費税別)
- 金額に大きな幅がある理由は「遺品の量」「分別作業の程度」「階数・エレベーター有無」「トラック車両までの距離」などの違いがあるからです。
- 部屋や遺品の状況によっては、上記金額を大きく超えることもあります。(例)ゴミ屋敷や処分困難物など
99%死臭を消臭した場合の料金相場
遺品整理も伴う特殊清掃が必要になるので、上記2つの特殊清掃料金と遺品整理料金の合計金額が総額になります。
つまり私たちの実績では、以下の通りでした。
特殊清掃の料金が安くならない5つの理由

ここでは、一般の人でも想像できる理由から業界人でないと分からない特殊清掃の料金が安くならない理由を5つお伝えします。
安くならない理由を知って激安業者に依頼してしまい、死臭が消えていないなどのトラブルに巻き込まれないようにしましょう。
【理由①】多くの人が嫌がる職業だから
特殊清掃とは、遺体があった部屋の消臭や片付けなどの清掃のことを指します。時としてその部屋は、ウジやハエが湧き、腐敗によって強烈な悪臭を放ちます。
そのため、特殊清掃を喜んでする人は皆無といえます。まさに究極の3K作業の職業なのです。さらに亡くなった方の苦痛や霊を身近に感じてしまうので、敬遠される職業といえます。
【理由②】人件費を削減出来ないから
近年は、以前と比べて多くの人が特殊清掃業の門を叩くようになりましたが、新人さんは一週間程度で辞めてしまう方がほとんどです。
そのため、現場を任せられる一人前の特殊清掃員の人数は、ほんの一握りしかいないのが現状なのです。だから人件費を削減しづらい業界なのです。
また一人前の特殊清掃員になるには、多くの現場経験を積ませ、技術とコツ、知識、それに臨機応変に対応できる能力を身につけることが必要です。
それらを身につけるには、通常およそ半年~2年の期間が必要になります。この教育期間に掛かる費用が人件費削減の足かせになっていることも原因の1つです。
【理由③】専用の高価な薬剤を使用するから
当然ですが、市販されている消臭剤や芳香剤を使用しても、特殊清掃の消臭には全く歯が立ちません。
当社でもそうですが、多くの特殊清掃業者では、特別な成分が配合された消臭剤や消毒剤を使用しています。
その製造量は、市販品と比べて非常に少量で限られているので、その価格はかなり高額になります。
【理由④】遺品整理の手間が大きいから
遺品整理に掛かる手間の度合いは業者によってその違いは大きくありますが、当社では下記のように細かく遺品の整理を行なっています。
- 段ボールなどに入っている遺品をすべて開封し、整理する。
- タンスや引き出し、棚、小物入れなど中身を出し、整理する。
- 冷蔵庫内も整理する。
- 書類関係は、すべて中身を確認する。
- 押入れや床下収納内も取り出し、整理する。
このようにすべての遺品を手分けして、必ず目で確認したうえで整理していきます。
なぜならば、そうすることで思わぬところで、貴重品や思い出の品を発見することが出来るからです。
不用品回収のようにトラックへの積込み作業がメインの遺品整理ではありません。その前に遺品の種類ごとに分ける作業や梱包作業が重要であり、それには非常に多くの手間と時間が掛かっているのです。
【理由⑤】遺品の処分費が高騰しているから
不要な遺品は、最終的には資源リサイクルされるか、焼却や埋め立てなどでゴミとして処分されます。
最近では、地球温暖化の懸念や環境保護の観点から、ゴミの処分費は年々、高騰しています。
今後も不要な遺品などのゴミ処分費は高くなることはあっても安くなることはあり得ないでしょう。
優良な特殊清掃業者が行っている9つの作業内容
優良で遺族に対して真摯に向き合っている特殊清掃業者は、下記でお伝えしているように、主に9つの工程の作業をしています。
①害虫駆除

まず最初に取り掛かるのが害虫駆除です。その理由は、害虫を放置したまま作業をすると、害虫が逃げ出し腐敗体液を拡散させたり、隣の部屋へ侵入してしまうからです。
②死臭元を撤去

次に行うのが死臭元の撤去です。死臭元である腐敗体液は布団はもちろんですが、畳やフローリングなどの床にも付着しています。
そのため早めに撤去して取り除かないと、作業者の靴底に腐敗体液が付着してしまい、そして作業で動き回るため死臭消臭がより困難になり、キチンとした特殊清掃ができなくなります。
③腐敗体液の拭き取り除去

フローリングに付着など死臭元が撤去できない場合は、ブラシやぞうきん等を使用して極限まで腐敗体液を拭き取り除去します。
無論フローリングや敷居との隙間に付着している腐敗体液も除去します。
④特殊清掃専用の消臭剤と消毒剤を噴霧

特殊清掃専用に開発された消臭剤や消毒剤を噴霧します。家庭用の消臭剤とはその消臭力は桁違いに優れています。
私たちは、その特殊清掃専用の消臭剤にさらに独自の薬品を調合しています。
⑤死臭消臭の確認

床や壁など腐敗体液が付着していた箇所に数センチまで鼻を近づけて死臭が消臭されたかどうかを確認します。
もしも死臭が残っているようなら、何度でも腐敗体液の除去と消臭剤の噴霧を繰り返します。
⑥遺品の整理後、搬出

ここまでの工程で約80%の死臭は消臭されていますが、残り20%の死臭は服やソファ、カーテン、その他生活用品などの遺品に染み着いています。
そのため遺品を整理して搬出し処分します。
⑦ホコリ清掃

もちろん、電球傘や長押上、押入れの中のホコリにも死臭は付いているのでハタキや掃除機で清掃します。
これをうっかり忘れると、原因不明の死臭が残ってしまうことになります。
⑧部屋全体に特殊清掃専用の消臭剤を噴霧

床や壁はもちろんですが、状況によっては天井や窓ガラスなどにも特殊清掃専用の消臭剤を噴霧します。
この際の噴霧方法は、少量を万遍なく行なうことが重要です。その理由は、あまり多くの消臭剤を噴霧すると消臭効果が薄れる場合があるからです。
⑨最後にもう一度消臭確認

部屋全体の消臭確認を行います。壁や窓ガラス、押入れの中、ドアの蝶番などできる限りの場所を消臭確認します。
もちろん最後にはもう一度、腐敗体液が付着していた箇所も消臭確認をします。
【注意事項】
畳下や敷居の木材部分やフローリング、バスタブ、コンクリートなどの素材内部まで染み込んでしまった場合は、特殊清掃だけではどうしてもキチンと死臭消臭できないこともあります。
その場合は解体リフォームするしかありません。ここでは代表的な例を挙げてみましょう。
フローリングや敷居などの木材内部まで浸み込んだ場合

【リフォーム内容】構造的に可能であれば、新しいフローリングや敷居と取替えます。取替えが難しい箇所であれば、塗料などで死臭を抑えこみます。
マンション床下のコンクリートまで達している場合

【リフォーム内容】コンクリート表面だけを砕いて取り除き、表面に新しくコンクリートを施工します。コンクリート粉砕が構造的にできない場合は、そのまま表面にコンクリート用の塗料を塗布して消臭します。
絶対に後悔しないための正しい特殊清掃業者の選び方
実は、特殊清掃業者を選ぶ際、絶対押さえておいて欲しい3つのポイントがあります。そのポイントとは以下の3つです。
- 料金費用だけで業者を選んではいけない
- 死臭の消臭消毒効果が決め手
- 悪徳業者のタイプを知る
これら3つを頭に入れておけば、業者選びで後悔する可能性はグッと少なくなります。
①料金費用だけで業者を選んではいけない

決して料金費用が安いことだけで特殊清掃業者を選んではいけません。
なぜならば、8年以上、特殊清掃業界に携わってきた私が耳にした他業者への不満が「結局は割高の料金を払わされた」が一番多く約50%だったからです。
業者サイトに掲載されている特殊清掃の料金費用は、超最低の金額だと思っていいでしょう。
その金額を期待して見積もり依頼すると、実際にはその数倍~10倍以上もの見積もり金額を提示されてしまうでしょう。
しっかりと料金表を見てみましょう。金額の後ろに「~」「より」「から」とあり上限金額が書かれていない場合がほとんどです。
私が思うこと
そんな勘違いをさせるような姑息な手段で営業している業者よりもキチンと料金表に上限金額が書かれている業者のほうが、結果的には費用を抑えて特殊清掃を依頼できるのではないでしょうか。
そして二番目に多かった不満は、次のポイントである「キチンと死臭が消臭されていない」でした。
②死臭の消臭消毒効果が決め手

次に押さえておいて欲しいポイントは、業者によって大きな差が出やすい「死臭の消臭消毒効果」です。
依頼者(あなた)が最も期待や要望しているのが「死臭の消臭消毒」と思われるのでとても重要ですよね。
死臭をキチンと除去しなくてはいけない3大理由
- 室内での作業が容易でなくなり、遺品整理に支障をきたすから。
- 大家や管理会社、近隣住人から苦情が入り、後に高額な費用を請求されるから。
- 住宅売却の内覧時、臭いが気になり、住宅が売りづらくなる又は価格が下がるから。
特殊清掃業者ならどこでも同じ消臭効果が得られると思われているのなら大間違いです。下記の理由から業者によってその差は歴然です。
【理由①】死臭の発生元を丁寧に除去できない

特殊清掃の経験が少ない業者では、どこに死臭の発生元が残りやすいのかをあまり把握しておらず、またその除去も、どの程度行なえばいいのかも知らない業者が多いようです。
【理由②】市販の業務用消臭剤のみを使用

特に塩素系の業務用消臭剤のみを使用している業者をよく見かけるが、それでは全く役に立たないのが現実です。
塩素のツンとした臭いで一時的に消臭されたように思われますが、数日後には再び、死臭が発生することになります。
【理由③】遺品整理や遺品回収を行っていない

遺体現場にある遺品にはほとんどの場合、死臭も付着しています。そのため、遺体があった場所だけ、いくら消臭消毒しても部屋から死臭が無くなることは決してありません。
あなたがチェックすべき3つのポイント
| チェック① | 今までに行なってきた特殊清掃の件数(100件以上が目安) |
| チェック② | 特殊清掃専用の消臭消毒剤を使用しているか |
| チェック③ | 遺品整理、遺品回収も行なっているか |
上記の3つのポイントが満たされているというのが、キチンとした消臭効果が得られる条件であると言えます。
しかし上記の3つを宣言していても実際には異なる業者もいます。 見分けるのは非常に難しいのが現実と言えます。
近年では特殊清掃業が儲かるからと、片手間で「特殊清掃も行なっています」と宣伝している便利屋さんなどがいらっしゃいますが、専門業者を選ばれることをおススメします。
③悪徳業者のタイプを知る
最後に押さえておいて欲しいポイントとして、特殊清掃業界で最も横行している3つの悪徳業者の手口を詳細にお伝えします。
【手口①】激安業者を装う

ネット上でよく見かける「特殊清掃料金・遺品整理込みで30,000円~」などと記載されているサイトは99%嘘の激安価格を装った悪徳業者といえます。
なぜならば、本当に30,000円であるのであれば、それは特殊清掃や遺品整理ではなく、単なるハウスクリーニングや不用品回収で十分なのですから。
わざわざ、比較的高額になる特殊清掃や遺品整理という言葉を使う正当な理由が見つかりません。
そのような激安業者に実際に見積りをさせると、下記のような理由をつけて追加料金を加算していき、結局は他業者と同じか、それ以上の見積り金額を提示してきます。
- 出張費
- 運搬費
- 人件費
- 処分費
- 交通費
- 特別作業費
- 実費など
あなたは、そんな数字のトリックを使うような業者がキチンと消臭消毒作業が出来るとお思いですか?私は出来ないと思います。
【手口②】原状回復リフォームを執拗に勧める

特殊清掃という名のとおり、特殊清掃はあくまでも清掃サービスです。極力リフォームをしなくて済むようにするのも特殊清掃サービスの1つと私たちは考えています。
悪徳業者の中には、もっともらしい理屈を述べて原状回復リフォームを何度も勧めてくる業者がいます。
クロスやクッションフロアの一部張替えを薦める程度なら問題ありませんが、床や壁、天井を一旦全て解体して新しくするリフォームを勧める業者は、悪徳業者の可能性が高いといえます。
悪徳業者が原状回復リフォームを勧める理由
原状回復リフォームを勧める理由は、作業前と作業後の比較が分かりやすくて、高額な料金を請求しやすいからです。
またお客様もリフォームしたので臭いも無くなったと感じる人が大多数なのでクレームも少なくて済むからでもあります。(もちろん、余分な料金を払っていますが)
特殊清掃専門業者であれば、原状回復リフォームに頼らずに、極力特殊清掃のみで原状回復することが務めではないでしょうか。
ただし、以下のような場合は消臭消毒のためリフォームが必要になる傾向が高いといえます。
原状回復リフォームの必要性が高い状況
- ユニットバス内部や下まで特殊清掃が必要な場合。
- 床や畳下、敷居の木材内部に腐敗液が染み込んでいる。
- 床と壁や敷居との隙間に深く腐敗液が入り込んでいる。
【手口③】ぼったくり金額を提示する

例えば、ワンルームの特殊清掃で100万円以上などの見積り金額は99%あり得ません。そのような業者は、あなたの足元を見て見積り金額を計算しているのです。
もちろん特殊な状況の清掃ですから、通常のハウスクリーニングのような安い金額を見積りできることは無いのですが、はやり特殊清掃にも相場というか料金目安があります。
その目安の金額は前項目で詳しくお伝えしますが、ワンルームで100万円は99%ボッタクリ価格と考えていいと思います。
【注意】
100%でなく99%の理由は、お客様からの強い要望で一旦コンクリートむき出しのスケルトン状態にしてからリフォームを行なう場合などは、100万円を超える可能性があるからです。
しかし、料金ばかりを意識しすぎると必ず後悔することになります。なぜならば、特殊清掃業界では「安かろう、悪かろう」が、まだまかり通っている業界だからです。
いくら安くても、死臭がきちんと消臭消毒されていなければ何の意味もありませんよね。
特殊清掃は専門業者に任せるべき理由がある

この項目では、専門業者に依頼しなかったばかりにトラブルになった例を踏まえて、特殊清掃専門業者に任せるべき理由を3つお伝えします。
【理由①】一般の人がやると余計に死臭が広がるから
わずかな腐敗液でも靴で踏んでしまうと、歩く度に靴底に付着した死臭がいたる所に広まります。まるでウイルス感染するかのように、瞬く間に部屋中の床から死臭が発生し始めます。
当然、その余分な消臭作業には、膨大な手間と時間が掛かるようになります。
最悪なのが、廊下やエレベーターなどの共用部分にも死臭を広げてしまうことです。そうなると、近所迷惑どころではなく、場合によっては損害賠償を請求されることにもなりかねません。
【理由②】通常の清掃業者では消臭が出来ないから
通常のハウスクリーニング業者や清掃業者、便利屋では、死臭の消臭ノウハウがないので素人が行なうに等しいといえます。
いくら特殊清掃料金がより安くできても死臭が消臭消毒できていなければ、再度、専門業者に依頼しなくてはならなくなり、結果的にむしろ費用が高く付くことはよくあります。
【理由③】大家や不動産管理会社が納得しないから
賃貸住宅の特殊清掃では、大家(不動産管理会社)の承諾が必須と思っていいと思います。
元々死臭が少なく、しっかりと消臭して全く匂わないと思っても、特殊清掃専門業者に作業してもらいましたか?と尋ねられ、そうでなければ納得されないようです。
大家(不動産管理会社)の立場からは、死臭の有無はもちろん重要ですが、それにプラスして特殊清掃専門業者が作業しているかどうか自体も重要視されています。
悪徳業者被害の事例
ここでは、特殊清掃業界内で頻繁に耳にする代表的な悪徳業者被害の事例を3つお伝えしています。業者選びで後悔しないためにぜひ知っておいてください。
【事例①】

料金目安表をみて見積もり依頼したが、金額が合わなかったので断ったが依頼するまで居座られた。
【事例②】

消臭作業後に死臭が残っていたので再作業を申し出たが、色々と理由をつけて作業に来ない。
【事例③】

特殊清掃作業で部屋を一部解体されて、結局大掛かりなリフォームが必要になった。
※料金に意識集中させない事がポイント
特殊清掃業者を選ぶ際に、依頼者(あなた)の心理として安い業者や安くなる方法に意識が集中してしまうのは仕方無いかもしれません。
しかし、この記事を読まれているあなたは、ここで一旦、実勢の費用目安を知り、安くならない理由に意識を向けてみましょう。
なぜならば、それが悪徳被害に遭わないための最重要ポイントだからです。
ここからスクロール下のページ内容は、特殊清掃の求人を探されている人向けに様々な情報をお伝えしています。
興味がおありの人はそのまま読み進めてください。そうでない人は割愛していただければと思います。
特殊清掃の求人に興味がある人が知っておくべき3点
実際に特殊清掃に興味が沸き、就職先としてどうかなと、就活を開始する前に知っておいたほうがいいポイントを3つお伝えします。
後で「こんなはずではなかった」と後悔したくない人には必見内容です。
①実際の仕事内容

特殊清掃とは、遺体があった場所を清掃することをいいます。
具体的な場所には、布団やベッド、トイレ、風呂場などがあります。遺体から染み出た腐敗体液はもちろん亡くなった原因によっては、血のりの拭き取り清掃することもあります。
また夏場や遺体発見までに長期間掛かったときは、ウジやハエ、ゴキブリ等の害虫が湧いているので、その駆除も特殊清掃の仕事の1つでもあります。
死臭を嗅がなければならないのが特殊清掃の仕事
特殊清掃の職に就くうえで、最もきつい点は遺体から放たれる死臭です。今までに嗅いだことのない悪臭が部屋中に充満していますので、アルバイト感覚では絶対に勤まらない職業といえます。
その死臭は、ネット情報やこの記事を読まれ、あなたが今想像している以上に、この世のものとは思えないほど、鼻を刺し脳裏に刻まれる猛烈な悪臭です。
②給料はそんなに高くない

給料の額は、勤続年数や資格、その人の能力で決まると世間では思われていますが、それは高度成長期時代までの話です。現在は、需要と供給で決まると言っても過言ではありません。
つまり働き口に対して就職希望者が多ければ給料は安くなり、少なければ高くなります。資格や能力は二の次なのです。
2008年頃がピークだった
以前、特殊清掃の給料相場は50万円~60万円以上というのが業界の常識であったが、現在では特殊清掃員の給料は2008年頃をピークに減少しています。
あなたと同じように何らかの理由で特殊清掃員になってみようかなと考える人が2009年頃から激増しているようです。
その激増理由は定かではありませんが、供給が増加したので当然給料の額も以前より低下しています。その結果、他の職業平均よりは若干高めですが、今は20万円~35万円が相場といわれています。
③就職先が言えなくなる

実際に特殊清掃を行っている人は、「特殊清掃の仕事をしている!」と、周りに堂々と言えないのが現実です。
なぜなら、一般的に知られていない仕事であり、あまり良くないイメージを持たれているかもしれないと考えるからです。
しかし、特殊清掃も世の中に絶対に必要とされている職業の1つであることは間違いありませんし、また違法な職業でも100%ありません。
決して特殊清掃の仕事をしていることを隠す必要は全くありません。でも自ら進んで職業を告げることに何となく、気が引けてしまうのも現実です。
一部の人には伝えたほうがいい
私の経験上、職業を言えないと思っている自分が一番辛いです。職業を隠してしまう心境が人によっては大きな心の負担になることもあります。これが原因でウツや病気になることも。
だから私の場合は妻はもちろんですが、別居している親と兄だけには特殊清掃の仕事をしていると伝えています。
その他の親戚や友人には、ハウスクリーニング業を営んでいるとぼやかして答えています。私の場合は、そうすることで心の負担が幾分かは軽減されていると思います。
特殊清掃の主な求人窓口
特殊清掃会社の知り合いがいる人は、そのコネクションを利用されると思いますが、ここでは、全くコネクションがない人向けにお伝えします。
求人窓口ごとに採用率の度合いも載せていますので、ぜひ参考にしてください。
サイトから問合せする(採用率:小)

近年では、インターネット上に多くの特殊清掃専門サイトがあります。そのサイト運営会社の電話やメールに直接連絡してみましょう。
しかし、闇雲に連絡しても無駄が多くなりますので、自分の住まい地域とそのサイトの営業地域が一致している会社を選択して連絡するのがいいでしょう。
【注意点】
電話番号がフリーダイヤルしかないサイトには、求人のため電話連絡するのは厳禁です。なぜならば、営業電話や求人電話が来ないようにわざわざ、固定電話番号を掲載していないのですから。
一般の人はご存じないかもしれませんが、インターネットに固定電話番号を載せると、一日に数件~十数件の業務に関係のない電話が掛かってきます。
そしてその電話連絡は、時として大切なお客様からの問い合わせを妨げることにもなっているのです。くれぐれもフリーダイヤルからアルバイト募集の電話はしないようにしましょう。
ハローワークで探す(採用率:中)

ハローワークに求人を登録しているということは、その会社では人材が不足している証拠です。
またハローワークに求人を登録するには、雇用保険の加入や書類記入、税務署への事業届けなどの手間を会社が掛けているわけですから、人材不足は間違いありません。
また、その登録がキチンとした会社であることの証明にもなります。
しかし、求人を登録すること自体は無料ですので、次項目でお伝えする折込チラシによる募集よりかは、積極的では無いように考えられます。
探す際の注意点
特殊清掃は、職種では清掃業やハウスクリーニングになりますので、清掃業等で募集している求人を一つ一つ確認しましょう。
特殊清掃という言葉は、まだあまり一般的ではないので違う言葉で業務内容を説明している求人もあります。
例えば、現場清掃や消臭リフォーム作業などで登録されている場合もあります。しっかりと募集職種などの内容にすべて目を通してから確認し、特殊清掃なのか、普通のハウスクリーニングや清掃なのかを判断することが重要です。
この確認を怠ると、数少ない特殊清掃の求人募集を見逃すことになります。
求人募集の折込チラシを見て応募する(採用率:大)

折込チラシで募集を行なっている会社は、ハローワーク時のように手間や時間を掛けることにプラスして広告費という費用を掛けているわけですから、より積極的に人員を必要としているといえます。
もちろん、だからといって気を抜くと良い結果になりません。むしろ反対により気を引き締める必要があります。
なぜならば、募集のために多くの手間や時間、費用を掛けているわけですから、それだけより優秀な人材を求めている会社でもあるわけです。
あなたがそれに見合う人材であれば、採用される確率が高まるでしょう。
いち早く募集に申込みをする事が重要

求人募集の折込チラシは、定期的に配布されるものもあれば、不定期で配布されるチラシもあります。
無論、両方のチラシをチェックすることは必須ですが、特殊清掃の求人募集が掲載される可能性が高いのは、不定期の折込チラシのほうです。
介護保険や警備員、飲食店のような職種は、慢性的に人員が不足しているので、定期のチラシで多く見つけることは出来ます。
一方、特殊清掃業は人員が余っている職種になりますので、何らかの都合で欠員が出た場合に、スポットで求人募集できる不定期のチラシで求人募集を行なうことがほとんどです。
いくら、あなたが優秀な人材でも、募集定員に達してしまった会社に申込みをしても断られるだけです。それを回避するには、より早く募集を見つけるしかありません。
そのためには、地域ごとのチラシ配布会社を調べて、配布してもらうよう依頼したり、折込チラシを朝一番に見るのを習慣にしましょう。
そして特殊清掃の求人募集を見つけたら、就業開始時刻の直後に電話で申込みすることも忘れずに!すぐに行動することが、特殊清掃の職に就けるかどうかの分かれ目です。
問合せをする前に確認すべき6つのこと
折角、一番乗りで問合せをしても、電話でキチンと受け応えができないと電話の段階で断られることもあります。
ここでは、電話や面接で聞かれる主なことを6つお伝えします。その受け応えをちゃんと準備しておきましょう。
①志望動機
給料以外の志望動機が必要です。給料が高いからなどを答えると不採用候補にリストアップされるでしょう。そのワケは給料がいいからだけでは、長く勤まらないからです。
他の職種もそうですが、多くの人間はお金のためだけに一生働くことは出来ません。特殊清掃であれば、なおさらです。
もちろん志望動機の1つに給料が含まれることは、その会社も重々承知していますので改めて答える必要はありません。
嘘の志望動機はすぐにばれる
しかし、給料以外に動機がないからと、嘘の志望動機を答えるのは止めたほうがいいでしょう。
すぐにばれてしまいますし、たとえ電話や面接時にばれなくても、一緒に仕事をすれば、態度や言動からすぐに分かってしまい、最悪の場合は試用期間のみで本採用は見送られることになります。
ちょっと大げさかもしれませんが、特殊清掃を通じて、あなたの生きがいや志をそのまま、志望動機とするのがいいでしょう。
ここで具体的な志望動機をお伝えすることは出来るのですが、何だか嘘の志望動機を指南しているようになるので控えさせていただきます。
②住まいの市区町村
これは、説明は必要ありませんよね。自分の住所を正直に答えましょう。
稀に会社所在地から近いほうが採用されやすいと考え、知り合い宅や架空の住所を履歴書に記入される方が居られますが、それは文書偽造罪に問われる可能性があります。
※法律上は罪にならないとの見解もありますが、判明すれば会社との信頼関係はゼロになりますので、働き続けることは困難でしょう。
コラム/地域ごとの求人特性について
誤解を恐れずにいいますと、特殊清掃には「人の死」が必要不可欠です。それも亡くなった悲しみだけでなく、遺族や大家などの関係者が困り果ててしまう死が数多く必要なのです。
そのため、どうしても人口の多い東京、埼玉、神奈川、千葉、大阪、愛知など大都市部のほうが特殊清掃の依頼件数が多いので、求人数も多くなり就職には優位といえます。
実は、私も数年前に特殊清掃のために地方から上京してきました。地元でしたら今は特殊清掃の仕事はしていないと思います。
もしも人口の少ない地域にお住まいでしたら、私のように大都市部に引越しされることが必須なのかもしれません。
③家族の承諾の有無
特殊清掃の職に嫌悪感をお持ちの方は、まだまだ多くいらっしゃいます。そのため、特に親や兄弟などの親族と同居されている人には、家族の承諾を確認している会社が多いようです。
法的には、あなたが成人であればその承諾の必要はないのですが、家族の反対により途中で離職するリスクを軽減するために確認を取っています。
一般常識として、必ず家族に特殊清掃会社の面接を受けることは事前に伝えて了解を得ておきましょう。
④自動車免許の有無
自動車の免許を取得されていない人は、まず採用されることは無いでしょう。毎日、掃除道具を抱えて現場に出向く仕事ですので自動車免許は必要不可欠です。
どうして特殊清掃の仕事をされたい人は、免許取得後に求人募集に申込みすることをおススメします。さらにいえば、トラックなどの作業車を所有されているとよりベストです。
⑤嗅覚の敏感さ
下記項目で詳しくお伝えしますが、特殊清掃作業のうち最も重要視されているのが「死臭の消臭・消毒」作業です。その特殊清掃の作業中に何度も何度も死臭が残っていないかを確認しなければなりません。
会社によっては、臭気測定器等で確認されているところもありますが、ほとんどの会社では、人間の鼻で、その確認をしています。
そのため臭いに鈍感な人は、消臭作業に支障が出るので特殊清掃には不向きといえます。
⑥覚悟の再確認
特殊清掃の現場は、普通の人であれば一生に一度、経験するかしないかの壮絶で悲惨な状態の場合もあります。
はじめて体験した人は、数日食事ができなくなり、頭痛や吐き気、めまいなどの体調不良で寝込みこともあります。
そんな現場に毎日、向かうことが本当に出来るかどうかの再確認を求められます。問合せをされる前にご自身でも覚悟を決めているとは思いますが、さらにもう一度、自分の覚悟のほどを確認してみてください。
現場写真と実際の現場は別次元です
最近では、インターネット上でも特殊清掃の現場写真を多く見つけることが出来ますが、本当の特殊清掃現場の壮絶さは、写真では決して実感出来ません。
なぜならば、写真からは強烈な死臭が放たれていないからです。
心機一転して、特殊清掃の職に就かれたのに早々に離職される原因は、この死臭に耐えられないからです。
視覚よりも臭覚のほうが数倍以上、バットで殴られたようなインパクトを脳に与え、その衝撃は脳裏にしっかりと刻まれます。
インターネット上の現場写真と実際の特殊清掃現場は、天と地ほどの全く別次元の違いがあると思ってください。
最も採用されやすいアプローチ方法とその準備内容
はじめの取っ掛かりは、ホームページでもハローワークでも折込チラシでも構いません。
ここでは、応募受付け完了後の最も採用されやすいアプローチ方法と準備したほうが良いことなどをお伝えします。
具体的なアプローチの内容

電話でまだ募集中であることを確認できたら、開口一番に「特殊清掃を勉強させて欲しい!」と告げましょう。
その後「仕事を覚えるまではコンビニ程度の時給金額でぜひお願いいたします!」と付け加えれば、なお良いでしょう。
このアプローチ方法で優位になる理由
人員を採用する際に、特殊清掃会社が最も懸念することは、新人教育の費用と時間、手間が無駄になることです。つまり数ヶ月程度で新人が退職することを最大のリスクと捉えています。
新人教育期間中は、必ずベテランが同行せねばならず、人件費は通常の約2倍掛かりますし、場合によっては作業服や備品なども新たに購入する必要もあります。
しかし、上記のようなアプローチがあると、そのリスクを最低限にできますよね。だから他の人を差し置いて採用されやすくなるというわけです。
もちろん、応募先を選ぶのは自分の希望(都合)でいいのですが、会社側の都合もしっかりとリサーチして考慮するのが、採用されやすくなる必須条件といえます。自分の希望(都合)ばかりを告げると絶対に採用されません。
もちろん、ずっとコンビニ時給で働くことにはなりません。通常は3ヶ月~6ヶ月の試用期間を過ぎれば、募集要項に書かれていた時給や給料になりますので安心してください。
また上記のようなアプローチをすると、採用担当者や社長がその心意気を買ったと試用期間中も通常時給で採用してくれるかもしれません。
※私だったらそうしますが、世の中にはいろいろな考え方の人がいらっしゃるので、大きな期待は止めておきましょう。
車両を準備したほうが良い

繰り返しになりますが、運転免許は必須ですので必ず取得しましょう。
更に踏み込んでいえば、特殊掃除時に使用する車両を準備すると、採用率は最大になります。車両をお持ちでない人は、もちろん採用されてから準備されても構いません。面接時にその旨を伝えればいいでしょう。
車両は数十万円から購入できる
車両は普通車やワンボックスカーではなく、トラックをおススメします。そのワケは、車内に死臭が充満するからです。トラックであれば、荷台に汚物や道具を載せるので車内での死臭は低減できます。
特殊清掃に使用するトラックなので、きれいである必要もなく、低年式の中古トラックであれば、数十万円から購入できます。
車両準備が優位になる理由
その理由は、上記の「このアプローチ方法で優位になる理由」とほぼ同じです。会社のリスクが低減できるからです。
会社で車両を準備すると購入費もリスクになりますが、その後の駐車場代や保険料、タイヤ交換、オイル交換など維持費のほうが結構なリスクになると捉えています。
車両購入費があなたの全額負担することにならないことも
【注意】以下でお伝えする内容は、あくまでも採用先の判断によって大きく異なることがあります。
またローンを組んで購入された場合は、一般的にも法的にもあなたが債務者であり、あなたに支払いの義務があります。
その会社の判断によっては、在職中における車両のローン支払い額を給料にプラスして支払ってくれることがあります。
もしかしたら駐車場代などの維持費も会社が負担してくれるかもしれません。もちろん在職中のみという条件付きですが・・・。
なぜ、このように会社が車両費を負担してくれる可能性があるのかは、在職中のみという条件付きだからです。
通常、会社が車両を購入すると、その車両を使用する清掃員が退職しても、ローンや駐車場代、保険、税金などを支払わなくてはなりません。
そのリスクを防止できるから、在職中は車両費を会社が肩代わりしてくれることがあるのです。
作業系の経験者であれば必ずアピールする

特にハウスクリーニング業や引越し業に たとえアルバイトでも経験があれば、必ずアピールしましょう。この2業種は、特殊清掃の作業にも通じるものがあるので強力なアピールになります。
辞めた理由も準備してアピールする事
アピールの際に気をつけなければならないことは、以前の仕事を辞めた理由を必ず準備しておくことです。
もしも人間関係が原因で辞めたのなら、別の理由を準備することをおススメします。ただし、嘘の退職理由は駄目です。
なぜならば、会社側が最も嫌う退職理由が人間関系だからです。会社運営において、人間関係のもつれは切っても切れないトラブルなのです。
だからこれ以上の人間関係トラブルは、どうしても避けたいと常に考えています。
最も採用されやすいアプローチ法まとめ

つまり、通常の会社員やアルバイトのように時間さえ経てば時給がもらえて、手ぶらで行って手ぶらで帰るような感覚では、特殊清掃会社に採用される確率はグンと下がります。
「絶対に特殊清掃の職で生計を立てる!独立する!」という意気込みと、それに伴う行動があれば必然的に採用率が高くなることは間違いありません。
就職後の3つの注意点

ここでは、特殊清掃の職に就いた後、私が経験した日常生活に支障を及ぼした3つのことをお伝えします。
これらに耐えられない人は、特殊清掃の職に就くことは控えたほうがいいでしょう。
【注意点①】服や靴を自費で購入しなければならないこともある
会社によっては定期的に作業服や作業靴を新しく支給するところもありますが、全く支給されないところもあります。
洗濯をすれば死臭が無くなることもありますが、現場の状況によっては、一度の現場だけでも洗濯では死臭が無くならなくて、自費で買い換えなければならないこともあります。
また私服に着替える際、死臭が移ることもありますのでその場合は当然 自費での購入になります。
【注意点②】髪の毛や爪の隙間など身体に死臭が染み付く
いくら、入浴して丁寧に身体を洗ったとしても、髪の毛や爪などにどうしても死臭が残ることもあります。
特に食事や就寝時に手を鼻に近けると、非常に気になることもあります。
【注意点③】幻臭や夢で苦しむこともある
私は幽霊や祟りを全く信じていないのですが、はやりフラッシュバックなどで苦しみことがあります。
特に死臭は脳に強烈に記憶されるので、度々夢でうなされることがあります。
また街中を歩いていて、突然死臭の臭いがして、近くで亡くなった人がいるのではと思うこともよくあります。実際にそのようなことがあったかどうかは不明ですが・・・
まとめ

今日は、特殊清掃の事例写真、実際の料金と実質的な料金相場、安くならない理由、そして正しい特殊清掃業者の選び方や真面目な特殊清掃業者が行なっている作業内容などをお伝えしましたが、良い依頼先が見つかる手助けになれれば幸いです。
そして特殊清掃の求人をお探しの人には、その実情やより採用されやすい方法などをお伝えしましたが、この記事が参考になり仕事先が決まればうれしく思います。
