【体験談】マンションで孤独死があった時の対処法と資産価値

孤独死 マンション

近年は、高齢化に伴い孤独死が増加していると聞き、もしも所有しているマンションで孤独死があった場合は、一体何をどうすればいいのだろうかと思われていませんか?

または親族が孤独死してしまったマンションの売却先や購入資金の都合で孤独死があったマンションを今お探しなのではないでしょうか。

そこで今日は、実際にあったマンションの孤独死体験談とマンションオーナーが行なうべき孤独死後の対応、それに孤独死があったマンションを少しでも優位に売買できる方法などをお伝えしています。

マンションであった孤独死の体験談

まずは、マンション管理人と我々孤独死清掃業者が遭遇した孤独死現場の体験談をお伝えしますね。

【管理人体験談】廊下に腐敗臭が漂っている

これは、私たちがマンションの管理人から聞いた体験談です。

廊下清掃をしていると、305号室の前で、生ごみとは違う、何かが腐ったような異様な臭いが、鼻を刺したのことでした。その時は気のせいかなと思い、そのままにしておかれたようです。

しかし、翌朝、廊下清掃をしていると、昨日よりもさらに腐敗臭が酷くなっているので、このままでは、周辺の入居者から苦情が入ると思い、呼び鈴を押しても無反応で、張り紙で注意書きをしておいたとのことでした。

それでも、その翌日も強烈な臭いがしたので、これはただ事ではないと、警察に通報して、ドアのカギを開けると、この世のものとは思えない、得体の知れない悪臭が部屋中に充満していたとのことでした。

その後のことは、恐ろしくて、すべて警察と遺族に任せたとのことでした。因みに半年ほどは、肉類の食事はできなかったそうです。

【孤独死清掃業者体験談】髪の毛がへばり付いている

これは、私たち孤独死清掃業者が実際に体験した現場の話です。

マンションのトイレで、親戚が亡くなったので、特殊清掃をして欲しいとの依頼がありました。警察の所見では、死後2ヵ月程度のことでした。

大便などの汚物はもちろんですが、夏場だったため、遺体の腐敗がかなり進行しており、トイレ床は腐敗体液で真っ黒でした。

それに2ヵ月も経過しているため、腐敗体液は乾燥し始めており、トイレ床には数百本の髪の毛が、ベットリとへばり付いていました。

トイレ床は、タイルだったため、解体が難しく、特殊な薬品を使いながら、ブラシで髪の毛や腐敗体液を取り除きました。

マンションオーナーが行なう孤独死後の対応について

通常は、賃貸マンションで孤独死が判明した場合は、隣の住民や訪問者などから不動産管理会社へ連絡が入ります。

そして不動産管理会社からマンションオーナーへ連絡がいきます。

ここでは、その後、マンションオーナーがすべき孤独死が判明した後の対応についてお伝えしています。

警察に通報

孤独死は、たとえその死因が病気であっても、事件性が否定できないので、警察に通報する義務があります。

もしも通報せずに遺族などに遺体を引き取らすと、最悪の場合は、死体遺棄罪に問われる可能性があります。

何をおいても孤独死が判明したら、まずは警察に通報しましょう。

連帯保証人への連絡

次にすべきことは連帯保証人への連絡です。連帯保証人とは契約上は賃借人と同等扱いですので、孤独死後の賃貸契約上の様々な手続きは、連帯保証人が行ないます。

例えば、契約の解除や下記でお伝えしている原状回復義務などがそれに当たります。

相続人等と連携して部屋を原状回復する

賃借人が孤独死であれ亡くなったわけですから、マンションオーナーとしては、次の入居者を募集したいですよね。そのためには、孤独死があったマンション部屋の原状回復が必要不可欠です。

一次的には連帯保証人にその義務がありますが、連絡が取れなかったり対応力がない場合は、賃借人の相続人と話し合いの場を持って、協力連携して原状回復することになります。

オーナー立場からすると、連帯保証人または相続人が積極的に原状回復すべきと強く主張される気持ちは理解できますが、はやり協力連携をお願いするという姿勢のほうがスムーズにことは進んでいきます。

孤独死があったマンションを少しでも高く売る方法

ここでは、「買い取り」と「仲介売却」の2つの手法による孤独死があったマンションを少しでも高く売る方法をお伝えしています。

【買取りの場合】必ず事故物件の専門業者へ査定依頼すること

通常の不動産買い取り業者の査定では、拒否されるか、相場が分からないので不当に低い価格を提示されることが多いようです。

一方、事故物件買い取りの専門業者は、孤独死マンションなどの事故物件が売却される価格がある程度予想できるので、適正な査定価格で買い取ることができます。

その結果、あなたは孤独死があったマンションを少しでも高く売ることができるわけです。また複数の専門業者へ査定依頼することで、さらに高額な査定価格が付く可能性が高まるのはいうまでもありません。

事故物件買い取りの専門業者

サイト名 事故物件買取センター
電話番号 0120-954-426
所在地 東京都中央区日本橋室町3-3-1 5F
サイト名 事故物件のミカタ
電話番号 045-744-5119
所在地 横浜市保土ケ谷区岩井町10-9 2F
サイト名 再建築不可の買取サイト
電話番号 03-6427-4177
所在地 東京都渋谷区渋谷2-4-6 サンゼンビル5階
サイト名 パシフィックホーム
電話番号 0120-880-106
所在地 東京都世田谷区北沢1-32-5
サイト名 事故物件専門
電話番号 0120-821-704
所在地 東京都葛飾区高砂3-16-1 1F

【仲介売却の場合】広範囲の不動産会社に仲介依頼すること

仲介売却とは、不動産会社が、孤独死があったマンションを買い取るのではなく、不動産会社がその買い手を捜して売買の手助けをすることをいいます。

もちろん売却価格は、売主であるあなたが決めることはできますが、孤独死などの特殊な不動産の場合は、相場よりかなり安くしないと全く買い手は永遠に現れないでしょう。

この方法のポイント

それは、「できるだけ広範囲」の不動産会社に仲介依頼することに尽きます。もちろん、全国津々浦々の不動産会社が対象です。

そうすることで、たとえ孤独死があったマンションでもこの地域の物件を探していたという人にめぐり合う可能性が高まるからです。

またほとんどの場合、仲介売却は買い取りよりも高く売れることが多いようです。しかしその反面、売却までの相当な期間を要することや最悪の場合、買い手が全く付かないこともあります。

そのため、事故物件の売却をされる人の多くは、買い取りによる手法を選択されているようです。

全国対応で仲介売却や査定を行なっている不動産サイト

サイト名 ホームズ
電話番号 0120-044-009
URL http://www.homes.co.jp/satei/
サイト名 スーモ
電話番号 0120-070-091
URL https://suumo.jp/baikyaku/
サイト名 アットホーム
電話番号 各々の不動産会社
URL http://www.athome.co.jp/assess
サイト名 オウチーノ
電話番号 0037-6000-61306
URL http://www.o-uccino.jp/sell/
【Q&A】

マンションで孤独死があった場合、不動産会社はいわゆる事故物件扱いになり告知しなければならないのか?

【答え】

いろいろ調べてみると、どうやら法的には「孤独死=病死」扱いになるので、事故物件扱いにならず告知義務もないようです。

しかし、実際には購入者や入居者が後から孤独死があったことを知って不動産会社を告訴したら、ほとんどの場合は、不動産会社が負けているようです。

そのため、まともな不動産会社なら孤独死があったことをキチンと告知していると思われます。

孤独死があったマンションを少しでも安く買う方法

孤独死があったマンションのほとんどは、見つかりさえすれば一般の不動産市場でも相場より安く手に入れることは可能です。

しかし、手間と時間を掛ければもっと安く買える方法があります。その方法は下記の3つです。

①一般の不動産会社の担当者に顔を覚えてもらう

不動産の購入予定を伝えると、不動産会社の店舗を訪れれば、簡単に担当者に会うことができます。その初対面時にしっかりとあなたの要望を伝えておきましょう。

【要望例】「自殺があった不動産でも構わないので、駅5分以内で駐車場があり、日当たりが良好なマンション」など。

もちろん、担当者の携帯電話番号も聞き、あなたの携帯電話番号も知らせておきましょう。そして定期的に連絡を入れて自分の名前と顔を覚えてもらいましょう。

そうすれば、万が一、事故物件の情報が入ったら、すぐに連絡が来るでしょう。他者より早く情報をゲットできれば、それだけ優位に価格交渉ができます。

②定期的に競売物件サイトを訪問する

競売物件サイトにある物件は、一般の不動産市場相場より安い不動産が多くあるが、その中でも稀に異常に低い金額設定の物件があります。

そのような物件を見つけたら、その詳細に進んで、3点セット(物件明細書,現況調査報告書及び評価書等)のPDFファイルをダウンロードします。

その中にある供述調書で、孤独死等の低い金額設定の理由が分かります。

競売物件サイト → http://bit.sikkou.jp/

競売物件情報は、月に1度~2度更新されますので必ず2週間ごとに訪問して確認しましょう。

③専門サイトを毎日閲覧する

最近では、孤独死や自殺、他殺、相続、任意売却などの理由で一般の不動産市場に出回りにくい物件を積極的に扱っている専門業者も登場しています。

これらを積極的に利用しない手がありませんよね。サイトの内容は、不定期で更新されるようなので、本当に安くマンションを購入されたい人は、毎日専門サイトを閲覧しましょう。

専門サイト一覧表

サイト名 任売物件情報センター
URL http://281119.com/
サイト名 任売市場
URL http://ninbai-ichiba.com/
サイト名 戸建見切り品
URL https://www.kodate-mikiri.com/

専門の不動産業者だからと全幅の信頼を寄せてはいけません。私見ですが、不動産業界は、一般サラリーマンの方からみれば、あこぎな業界とも見てとれます。

しかし、それが不動産業界なのです。そのため、この項目内容を参考にして、決して1社の情報だけで購入を決めないようにしましょう。

最も安く購入できる可能性が高い方法

因みに、一番安く購入できる可能性が高い方法は、自分で競売を申し込み、落札する方法です。

しかし、競売物件には、排水管や躯体部分の不備など見えない危険がいっぱいですので、そのことを承知しておいてください。

詳しい競売物件の申込み方法 → http://suumo.jp/journal/

孤独死があったマンションのその後について

孤独死があったマンションって、その後どのようになるのか気になりますよね。

そこで、当社の関連業者に詳しく聞き取りをしたら、大まかには次の3つのうち、いずれかになっているようです。

①そのまま放置

所有マンションで比較的過疎な地域では、相続人が遠方だったり、またはすでに亡くなったりしてて、そのまま放置されることも結構あるようです。

また近隣住民も高齢者が多いので、「明日はわが身」と捉えて腐敗臭等で問題になるケースもあまりないため、そのまま放置されることが多いのではないでしょうか。

②内装を全面リノベーション

孤独死してから相当期間が経過後、発見された場合は、室内の床や壁、天井、水回り等すべてをリノベーションして、売却または賃貸マンションにするようです。

当然ですが、その価格や家賃は相場よりかなり安くしないと買い手や借り手は現れないでしょう。

③マンション室内の片付けと消臭

賃貸マンションの場合、孤独死発見が早く部屋の傷みが比較的少ないときは、片付けと消臭をしてクロス張替えなどをして、再び賃貸入居者を募集します。

しかし、片付けや消臭は、通常のハウスクリーニング業者には依頼されていないようです。そのワケは、次項目で説明しています。

【注目記事】 特殊清掃って一体どうやるの?
特殊清掃って、ハウスクリーニングのやり方とは異なると思うが、実際にはどのような方法でしているの?と気になりますよね。
そこで、私たちが行なっている具体的な特殊清掃の内容や手順を「特殊清掃業者がしている作業内容」で、詳しく解説しています。

原状回復は基本的に孤独死清掃だけになる

マンションオーナーの立場からすると、孤独死があったのだから、リフォーム費用もすべて、保証人や遺族に負担して欲しいと思われるでしょう。特にほかの入居者に知られた場合は、なおさらでしょう。

一方、法的には「孤独死=自然死や病死」になりますので、通常の退去時と同じように、清掃費用しか負担されないのが普通です。しかし、それも孤独死によって、どれぐらい部屋が損傷を受けたかによると思われます。

例えば、腐敗体液が柱や壁などの木材まで染み込んでいるとか、床下のコンクリート部分に腐敗体液が流れているとかになると、保証人や遺族がそのリフォーム費用を負担しなければならないケースもあります。

そのため、孤独死があったのだから、室内すべてのリフォーム費用を保証人や遺族に負担を強いることをできないことは肝に銘じておきましょう。

まとめ

今日は、マンションオーナーが行なうべき孤独死後の対応と孤独死があったマンションを少しでも優位に売買できる方法とその後についてお伝えしましたが、参考になったでしょうか。

実際の売買価格は、リンク先のサイトへ直接お問合せしていただくようお願いいたします。

ページ先頭へ