自殺部屋のハウスクリーニング業者を探す際の5つのポイント

身内が賃貸マンションで自殺してしまったことを知り、まだショックの最中、不動産会社からマンションのハウスクリーニングを急かされて、一体どこへ相談すればいいのかと途方に暮れているのではありませんか。

そんなあなたのために、この記事では自殺があった部屋のハウスクリーニング方法とそれを専門に扱う業者について基本的なことをお伝えします。

少しはあなたのお力になれると思われますので、ぜひ参考にしてください。

自殺があった部屋のハウスクリーニング方法

ここでは、自殺から3日以上経過して遺体の傷みが激しく、死臭や害虫が発生している場合の具体的なハウスクリーニング方法をお伝えします。

ハエやゴキブリなどを駆除する

まずは害虫駆除から作業開始

まずは、ハエやゴキブリなどが逃げ出して、自殺遺体から染み出た腐敗体液を広めないように、害虫を駆除します。

腐敗体液が付着している物を搬出する

悪臭がする品を搬出して片付け

腐敗体液が付着している物の中で、フトンや畳、ベッドなど搬出できる物は、他箇所に腐敗体液を付着させないように気をつけながら搬出します。

腐敗体液を洗浄する

床の体液をきちんと洗浄し状況によっては解体

上記以外に搬出できない床や建具などは、ブラシや雑巾などで丁寧に腐敗体液を除去しながら洗浄します。

該当箇所に消臭剤と消毒剤を撒く

消臭除菌剤をしっかりと噴霧

洗浄した箇所に、自殺などの孤独死専用の消臭剤を撒きます。その後30分以上時間をおいて消毒剤を撒きます。

該当箇所の消臭確認をする

作業員が異臭の有無を直接確認

床や壁などに数センチまで鼻を近づけて死臭の有無を確認します。

消臭確認を機械でされている業者もいますが、私たちは、人間の鼻に勝る消臭確認はないと考えています。

遺品を整理して運び出す

悪臭がする家財は買取不可能なので処分

自殺からの経過日数や温度、湿度等の室内環境によっては、家具などの遺品にも死臭が移っていることがあります。

そのため自殺部屋のハウスクリーニングには、遺品を整理して運び出すことは不可欠です。

部屋全体のホコリ等を清掃する

簡単なハウスクリーニング程度の掃除

遺品もそうでしたが、部屋のホコリにも死臭が染み付いていますので、簡単な清掃をする必要があります。

部屋全体を消臭する

幅広い範囲に散布するのがポイント

遺体の腐食度合いによっては、自殺があった箇所だけでなく、天井や窓、壁にも死臭が染み付いています。

そのため、部屋の隅々まで自殺孤独死専用の消臭剤を噴霧します。

部屋全体を消毒する

仮に死臭がしっかりと消臭できても、自殺現場特有の雑菌が残っていることも考えられます。

そのままでは、再び死臭を発生させることもありますので、専用の消毒剤を噴霧します。

再度 消臭確認をする

作業員が臭気を判断

最終確認のため、部屋の隅々まで、実際に鼻を近づけて死臭が消えていることを確認します。もしも死臭が残っている場合は、何度でも消臭剤の噴霧を繰り返します。

このように自殺があった部屋をハウスクリーニングする業者は、「特殊清掃業者」と呼ばれています。

【注目記事】 特殊清掃って一体どうやるの?
特殊清掃って、ハウスクリーニングのやり方とは異なると思うが、実際にはどのような方法でしているの?と気になりますよね。
そこで、私たちが行なっている具体的な特殊清掃の内容や手順を「特殊清掃業者がしている作業内容」で、詳しく解説しています。

自殺のハウスクリーニングは特殊清掃業者に任せるべき理由

ここでは、自殺があった部屋の掃除は、ハウスクリーニング業者ではなく特殊清掃業者に任せるべき理由を3つ挙げています。

①死臭の消臭技術を持っているから

自殺に伴い発生した死臭は、通常のハウスクリーニング業者の清掃方法では、決して消えることはありません。

なぜならば、死臭の成分が通常とは異なり、業務用の消臭剤ではほとんど効果がないからです。

その点、特殊清掃業者は、自殺などの孤独死専用の消臭剤を独自に持っています。

②遺品の整理も一緒に頼めるから

一般の人は、自殺遺体をあった箇所だけ清掃すればいいのではと思われていますが、実は自殺された人の家具や生活用品などの遺品にも死臭が染み付いていることがあります。

そのため、遺品を整理して搬出しなければ、部屋から死臭が消えることはありません。

③料金が安くなる可能性が高いから

特殊清掃の料金は、自殺遺体があった部屋を掃除するので当然 通常のハウスクリーニングと比べると非常に高めです。

しかしなぜか総額でみると、むしろ安くなる傾向があります。その理由は次項目の3つです。

高額な特殊清掃料金が結果的に安くなる3つの理由

この項目では、なぜ高額であるはずの特殊清掃料金が結果的に安くなるのかを3つの理由を挙げてお伝えしています。

①再度他業者に依頼しなくてもよい

通常のハウスクリーニング業者では、しっかりと自殺の臭いを消臭できないので、再度他の清掃業者に依頼することになり、二重三重に追加料金が必要になることもあります。

②特殊清掃料金には遺品整理費用も含まれる

通常のハウスクリーニング業者の料金には、遺品整理料金は含まれていないので高額な追加料金が発生することが多々あります。

③特殊清掃業者に依頼するとリフォームの必要性が低くなる

通常のハウスクリーニング業者では、しっかりと自殺の臭いを消臭できないので、結果的に部屋のリフォームをせざるを得ない状況になる可能性が高くなります。

特殊清掃の料金目安

特殊清掃 60,500円~550,000円
  • 遺体発見までの日数や亡くなった箇所、腐乱状態等によってどうしても金額に大きな幅があることはご了承ください
  • 原状回復リフォーム費用は含まれていません
  • 家具の処分などの遺品整理料金は含まれていません

特殊清掃料金の内訳

腐敗体液
汚物撤去
27,500円~220,000円
害虫駆除 16,500円~55,000円
消臭消毒 16,500円~275,000円

特殊清掃だけで死臭の消臭はできない

遺体の腐敗状況にもよりますが、通常遺体があった箇所だけ、特殊清掃しても死臭が消えることはありません。

そのわけは、遺品にも死臭が移っているからです。特殊清掃だけでは、約80%の死臭は消臭されますが、残りの約20%は残ってしまいます。

20%残るイメージは、室内では臭いが分かりますが、室外に臭いが漏れ出すことが無い程度になります。

それでは、納得できない人は合わせて遺品整理も依頼することをおススメします。

遺品整理の料金相場(総額)

ワンルーム 33,000円〜165,000円
1DK 33,000円〜198,000円
1LDK/2DK 55,000円〜412,000円
2LDK/3DK 99,000円〜693,000円
3LDK/4DK 131,000円〜1,122,000円
4LDK/5DK 165,000円〜1,320,000円

上記金額はあくまでも目安です。お部屋の状態や遺品の量、思い出の品の捜索や一日完了のご要望などによって、上記範囲を超えることもあります。

絶対に後悔しない特殊清掃業者の見つけ方

自殺があった部屋をハウスクリーニングしなければならない状況は、一生のうち、何度もあるわけではありませんよね。

そのため、漠然と不安になり、特殊清掃業者に連絡するのをためらっているのではありませんか。

しかし、自殺があった部屋をそのままにしておくと、余計に家賃やリフォーム費用等が発生することになりかねません。

そこで、その不安を少しでも取り除けるように「特殊清掃業者について」で特殊清掃業者に見られる悪徳業者の手口と優良業者の絶対条件などをお伝えしています。

まとめ

今日は、自殺があった部屋のハウスクリーニング方法とそれを専門に扱う業者、その料金目安等について基本的なことをお伝えしましたは、いかがでしたでしょうか。

この記事が、きっかけで良い特殊清掃業者とめぐり合えることを祈っています。

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