事件現場清掃会社に興味を持った際に知っておくべき5つの事

今、転職をしようとされていて、事件現場清掃会社だったら、みんなが嫌がる職種なので雇用もされやすく、給料も比較的高いのではないかと思われて情報収集されているのではありませんか。

そんなことをお思いのあなたに、本格的に事件現場清掃会社への就職活動を始める前に、知っておいて欲しい点と求人募集形態、給料や年収などについてお伝えしています。

この記事を熟読後、納得されてから本格的な就職活動を始めましょう。

事件現場清掃会社への就職活動前に知って欲しい3点

まずは、事件現場やその清掃作業などについて、主な特徴を3点お伝えします。

①事件現場清掃とは

ここでいう事件現場とは、ニュースなどで報道されている事件ではなく、主に孤独死や自殺などで人が亡くなった後、数日間遺体が発見されなかった部屋などのこと指しています。

そこを清掃することが事件現場清掃といわれています。

②事件現場清掃の作業目的は主に死臭消臭

事件現場清掃という表現はされていますが、事件現場清掃は見た目をピッカピカにするための清掃ではありません。

その目的の多くは、事件現場に漂っている遺体の腐食臭つまり死臭を消臭することです。

無論、事件現場清掃でも遺体現場にある生活用品や家具などの遺品片付け、簡単なホコリ取りや掃き清掃なども行ないます。

しかし、いくら見た目が綺麗になっても現場に死臭が残っていたらお客様は納得されません。

③事件現場清掃の専門業者が必要不可欠になりつつある

近年の高齢化や子どもの就職等で高齢者の単身世帯数が毎年増加していますよね。

その影響で病気や体調不調、怪我による孤独死も増加しています。

また地球規模の温暖化で、事件現場の室温も高くなる傾向にあるので、遺体の腐食も早く事件現場の壮絶度は増しています。

事件現場清掃業者の台頭

以前は、主にリフォーム業者や解体業者が事件現場清掃を行なっていたのですが、近年多くなった死臭が充満している壮絶な部屋は敬遠されがちです。

そこで登場してきたのが「特殊清掃業者」という事件現場清掃の専門業者です。

その特殊清掃業者は、独自の死臭消臭ノウハウと専用消臭剤でほぼ死臭消臭できるので、遺族や部屋のオーナーからは必要不可欠になりつつあります。

特殊清掃業者については「特殊清掃の基本的な情報」で、詳しくお伝えしています。

事件現場清掃会社の求人募集形態は3種類

ほとんどの職種では正社員とバイトの雇用形態があると思いますが、清掃業界はそれにプラスして下請け業者というちょっと変わった形態もあります。

①正社員

2010年ぐらいまでは、やはり事件現場清掃は3K職場なので敬遠されていて、求人募集が頻繁にされていたのですが、近年の景気低迷で3Kでも高給ならばいとわないという人が多くなりました。

そして現在では、この業界に職を求める人が多くなりすぎて、正社員募集がほとんど行なわれていないのが現状です。

多くの人は、次にお伝えしているバイトから始め、実績を認められてから正社員や下請け業者へ登用されるのが、主流になっています。

②バイト

時給制または日給制でバイト募集をしているのを時折見かけますが、非常にその機会は少ないです。

3K職場なので欠員は多く出ますが、すでに関わりがある仲間内から補充されます。

そのため、どうしても事件現場清掃のバイトをしたいのなら頻繁にかつ迷惑にならない程度に担当者へ電話連絡をして、その少ない機会を逃さないようにするといいでしょう。

③下請け業者

すでにハウスクリーニングやリフォーム、不用品回収などの事業をされている人は、数ヶ月間バイトをします。

それで程度の経験を積んで死臭消臭のノウハウを取得してから下請け業者として活躍されるのが一般的です。

作業車や清掃道具などもすでにお持ちなので、事件現場清掃会社側とも双方にメリットがあります。

事件現場清掃人になった際の給料や年収などについて

私たちは特殊清掃業を営んでいるのですが、ここでは当社の給料などの年収事例をお伝えします。ただし2016年4月現在のものです。

正社員の場合

  • 給料:18万円~60万円
  • 年収:250万円~740万円

※単なる作業者や責任者など役職によって大きな金額幅があります。

バイトの場合

  • 時給:2,000円~10,000円 (実働に対して)
  • 月収:2万円~75万円

※出勤日数や消臭作業の成熟度の違いによって大きな金額幅があります。

下請け業者の場合

  • 給料:0円~100万円以上
  • 年収:0円~1,000万円以上

※お客様からのクレーム有無や現場対応力などの違いによって大きな金額幅があります。

事件現場清掃専用の資格はあるがその価値は不明

資格は求人には有利になるかも

ネットで事件現場清掃士という資格があることは以前から知っていましたが、事件現場清掃の業界は初めてという人には、取っ掛かりとしてはある程度価値があるかもしれません。

事件現場清掃士の資格講座の概要

受講資格と受講期間

  • 受講資格:誰でも可能
  • 受講期間:約2ヶ月間

講座費用

  • 受講料:25,000円
  • 会費:5,000円(2年間分)

教本

【 目次例 】

  • 特殊清掃とは何か
  • 特殊清掃の基礎知識
  • 事例研究

資料集

資料集は、業務の実例をもとに、教本の知識では想像しにくい部分を埋めるだけでなく、今後作業される際にも役立つ有益な資料集となっております。

さらに業務のイメージを持たせるものとしてご活用ください。(

DVD

DVDでは、6名の講師により、各業界の立場に立って、お話頂いた内容と、実際の業務を捉えた内容をご用意し、映像資料としてご提供しております。

問題集

教本・資料集・DVDで学習を進めたのちに、問題集の全設問にご回答いただき、そのご回答を当センターまで一括でご提出をお願いいたします。

基準に達していた場合、事件現場特殊清掃士として、資格を認定し、ご活躍していただくことが可能です。

しかし、数多くの事件現場清掃を経験した者からすると、教本や資料、DVDによる勉強よりもっと大切なことがあるように思えてなりません。

本当に価値があるのは豊富な実践経験と仕事に対する正しい姿勢

いくら教本やDVDで事件現場をみても決して臭覚や肌でその惨状を感じることができません。

そんな疑似体験をしても全く実践に役立たないこともあります。失敗しながらの実践に勝る教材はないのではないでしょうか。

また仕事に対する姿勢も講座では身に付きにくいと思われます。

「仕事=お客様」ですので、講座ではリアルなお客様はいないので、お客様の気持ちや感情、要望等を肌で感じることができず、仕事やお客様に対する正しい姿勢は身に付きにくいといえます。

宣伝広告としては価値があるようです

しかし一方で、事件現場清掃士の資格は、宣伝広告としては価値があるように思われます。

なぜならば、多くの特殊清掃サイト内で「事件現場清掃士認定証」「事件現場清掃優良事業所認定証」の画像は多く掲載されているからです。

こんな認定証を見せられるとこの業者は信用できるかもと思ってしまいますよね。

でもそれは業者自身にはメリットがありますが、お客様にほとんどメリットがないような気がするのですが…。

ネットで見つけた事件現場の写真画像集

ここでは、特殊清掃業者である私がネットから実際の事件現場に近い臨場感がある写真画像5枚ほど厳選しました。

【事件現場①】布団

【事件現場②】畳

【事件現場③】風呂

【事件現場④】フローリング

【事件現場⑤】玄関

他の事件現場の写真画像を見たい人は「特殊清掃現場について」に掲載されていますので注意してご覧ください。

まとめ

この記事では、事件現場清掃会社を調べる際に知っておいて欲しいことや求人募集形態、給料や年収、資格、実際の事件現場の写真画像をお伝えしましたが、参考になったでしょうか。

この記事を読まれても事件現場清掃会社へ興味がある人は、まずはバイトとして採用されるように各会社に問合せをしてみましょう。

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