テレビやネットなどのニュースをみて、漠然と交通事故や自殺の事故現場、殺人事件現場の清掃や片付けって、一体誰がするのだろうと思われることがありますよね。
実は、私たちはそんな事故現場の清掃を専門に請け負っている「特殊清掃業者」なのです。もう15年以上営んでいるので、数千以上の事故現場を清掃してきています。
そこで、事故現場の清掃に携わってきた私が、事故現場の清掃の体験レポートとともに現場別に誰が清掃を行なっているのかをお伝えします。そのモヤモヤ解消の手助けにしてください。
目次
事故現場を清掃したときの体験レポート
まずは、私たちが特殊清掃依頼を受けて現場に行き、大家さんから聞いた事故死による被害事例を体験レポートします。
突然大家に起きた店子の突然死
中々入居者が決まらないので、繁華街の飲食店で働いているちょっと派手目の女性からの入居募集を受け入れました。
引っ越し当初は、顔を合わす度に挨拶をキチンとする女性でしたが、半年ほど前から度々男性が部屋に訪れる様になってからは、姿を見る機会はほとんどなくなりました。
その男性とのトラブルで自殺して事故死に…
家賃の振込みがなかったので、電話してみても連絡がつかず、何度部屋を訪れても留守でした。
1週間も連絡が取れないので、もしかして男性と夜逃げかもと思ってマスターキーで部屋に入ると、上記写真でわかるようにリストカットによる自殺でした。
連帯保証人も遺族は全く費用を払わない
警察への対応と同時に、連帯保証人に連絡してみたものの連絡は取れず、遺族からは遺体は引き取るが、退去に伴う費用を払うお金は一切ないとの一点張りで、結局は大家である私が負担することに…。
ズバリその金額は遺品整理と特殊清掃とリフォーム、それに値下げ家賃も含めから数百万円は下りません。
因みに上記写真は、遺品整理と特殊清掃の終盤で、これから床磨きと部屋全体の消臭作業に入るところです。
事故現場で被害を受けた大家の声
キチンと連帯保証人まで取っていたので、まさか自殺による事故死でこんな多額の費用を払う羽目になるとは思っていませんでした。
消臭清掃や遺品の片付けで費用は掛かるし、リフォームでさらに費用が掛かり、その上、自殺が有った部屋である事を告知しなければならないので、家賃も下げざるを得ません。
まさに踏んだり蹴ったりとはこの事ですね。これからは連帯保証人の所在確認のため、定期的な電話連絡を欠かさないようにするつもりです。
事故現場に遭遇した際の対処法
次に、住まい内の事故で亡くなった際に限定して、その事故現場に遭遇した際、対処法として主な連絡先を順番にお伝えしますね。
【順番①】警察や不動産会社に連絡する
まずは、さておき、持ち家の場合は最寄りの警察署へ亡くなったことを連絡します。警察によって、その死が犯罪に巻き込まれた変死であるかどうかが判断されます。
賃貸住宅の場合は、不動産会社へ連絡することで、担当者が警察へ連絡します。そして検視の結果、変死でなければ、後日遺体を引き取るにいくことになります。
【順番②】身内などの相続人に知らせる
人が亡くなったということは、必ず相続が発生するので、相続人と思われる身内に連絡をしなければなりません。また心情的にもそうしたほうがいいでしょう。
もしもこの相続人(身内)への死亡連絡を怠ると、後々仲が良かった親族間での深刻なトラブルが発生して、一生後悔することになるケースも十分に考えられます。
【順番③】葬儀会社に見積り連絡する
近年は、高齢化のため、死亡する人が増加しているので、早めに葬儀会社に連絡されることをお勧めいたします。何故ならば火葬場が混み合っている場合には、1週間以上も遺体を安置しなければならないからです。
まだ葬儀業界は高額請求する業者も多いと言われていますので、必ず3社程度から葬儀の見積もりを取るようにしましょう。
【順番④】業者に特殊清掃を依頼する
通常、部屋で事故死された場合は、遺体から腐敗体液が滲み出て強烈な悪臭を放っています。夏場であれば、とても一般の人が部屋に入れる状態ではありません。
無論、一般的なハウスクリーニング業者では対処できないので、専門業者に清掃を依頼することになります。
既にお伝えしているように、近年では一人住まいの事故死が増えていますので、特殊清掃という死臭消臭を専門にしている業者が増加しつつあります。
【順番⑤】相続の専門家に相談する
警察の検視を終えて、葬儀も済まし、特殊清掃で部屋を片付け消臭したら、最後に相続手続きを行います。
私は特殊清掃業者ですので詳しいことは分かりませんが、相続については下記の専門家に相談されるのが一般的です。
- 弁護士
- 司法書士
- 行政書士
- 税理士
事故現場を特殊清掃業者に依頼する際の注意点
事故現場の消臭を行う特殊清掃業者は、普通の清掃業者と比べて、当然ですがその費用は高くなることは想像できますよね。
しかし特殊清掃業者と名乗っている中には、その想像を突いて、常識では考えられない高額な請求をしたり、特殊清掃の技術や知識がないのに、不用品回収の片手間で行っている業者がいます。
よって、特殊清掃を依頼する際は、必ず下記5つに注意してください。そうすることで、かなりの高確率で被害を防ぐことができます。
【注意点①】事故現場の清掃実績数は何件か?
ベストは1000件以上ですが、特殊清掃はまだ日が浅い業界ですので、最低でも100件以上の業者を選びましょう。
またサイトに書かれている実績件数をむやみに信用するのではなく、さり気なく電話などで直接担当者や作業者に、清掃実績数を確認してみましょう。
【注意点②】サイトの運営年数は短くないか?
こちらも10年以上の業者を選びましょうと言いたいのですが、途中でドメインを変更しているケースもありますので、そこまでこだわる必要はないでしょう。
5年程度の運営年数でいいのではないでしょうか。因みに私たちは途中でドメイン変更したので、若干短い運営年数になっています。
【注意点③】業務内容が特殊清掃に特化しているか?
あくまでも私の主観ですが、特殊清掃業者と名乗っている半分以上は、元々は不用品回収業者や便利屋だったと思われます。
無論、今現在、特殊清掃だけを行っている業者なら問題はないのですが、まだ以前の業務も行っている業者だと死臭消臭の技術や経験が少なくて、後悔される可能性が高いのではないでしょう。
【注意点④】消臭保証や再施工が付いているか?
たくさんの事故現場の消臭をしていると、どんなに丁寧な消臭作業をしてもどうしても死臭が消えない場合があります。個人的には死者のいたずらではと思っていますが…。
その原因は定かではありませんが、業者の良し悪しに関係なく死臭消臭が完全にできない場合があるので、極力消臭保証や再施工が付いている業者を選びましょう。
【注意点⑤】現場見積もりは完全無料か?
もう世の中的には「見積もりは無料」ということが常識になっていますが、実は、現場にいかなければできない見積もりの場合は、その移動費や人件費などの負担は業者が負っています。
そういった実情から、期間限定や交通費は別途、依頼されたらなどの様々な条件を付けたうえで、現場見積もりは無料としている業者もいますので、無条件で完全無料の業者を選ぶようにしましょう。
事故現場の清掃とは
ここでいう事故現場とは、交通事故や殺人、自殺、孤独死などによって人が亡くなった場所を言います。遺体そのものや事故発生の手がかりや証拠となる遺留品は、警察が引き取ります。
その後に残った血のりや肉片、腐敗体液などをきれいに片付け、時には消臭消毒することが事故現場の清掃なのです。
また事故現場の清掃は、別名で“特殊清掃”と呼ばれることがあり、近年では事故現場の清掃を専門に行なっている特殊清掃業者も登場しています。
事故現場が発生する理由は主に4つある
ここでは、稀な事例を除き、事故現場が発生する主な4つの理由をお伝えします
【理由①】交通事故
自動車やバイクの衝突はもちろんですが、最近では自転車と人の衝突でも人が亡くなっています。
【理由②】殺人
金銭トラブルや異性関係のもつれが原因で殺人に至るケースは、昔から多く見られますが、現在では、心神喪失による無差別な殺人事件も増加傾向にあるようです。
【理由③】自殺
日本での年間の自殺者数は3万人以上といわれています。その数は世界的にも非常に多いようです。その方法には、飛び降り、飛び込み、首吊り、服毒などがあります。
【理由④】孤独死
人間関係が、ますます疎遠になりつつある現在では、特に老人の孤独死が激増しています。
直接の死因は、ほとんどが病気によるものですが、死後一定期間、気付かれない場合は孤独死といっていいでしょう。
※一般的な病死については、そのほとんどは病室や家族に看取られての死亡なので、清掃が不要なため割愛させていただきます。
実際に事故現場の清掃を行なう人について
基本的には亡くなった場所の所有者または管理者が清掃を行ないます。次のようにその現場ごとに清掃を行なう人は異なってきます。
交通事故死
清掃人 | 市区町村の担当者 |
理由 | ほとんどの場合、公道での事故になりますので、公道の管理者である市区町村が清掃を行なうことになります。 |
殺人事件
路上の場合
清掃人 | 市区町村の担当者 |
理由 | ほとんどの場合、公道での事故になりますので、公道の管理者である市区町村が清掃を行なうことになります。 |
建物内の場合
清掃人 | 建物の所有者または管理者 |
理由 | 殺人の場合、遺族の人には全く過失がありませんし、心情的にも清掃をお願いしにくいのが実情です。法的にも誰が清掃の責任を負うのかはグレーゾーンです。 |
結局、そのままにしておくと、損害を被る所有者が直接清掃するか、所有者から管理を任されている会社が清掃をすることになるようです。
マンションからの飛び降り自殺
清掃人 | マンションの管理者 |
理由 | 解釈により様々な意見がありますが、法的には遺族にも清掃を行なう責任があるようですが、実際はマンションの管理者が清掃を行なうことがほとんどです。 |
はやりいくら身内とはいえ、心情的にその責任を負わせるのは忍びないのでしょう。ただし、清掃費用の負担は、遺族に請求することもあるようです。
電車への飛び込み自殺
清掃人 | 鉄道会社の担当者 |
理由 | 一刻も早く清掃しなければ、電車の運行に悪影響が出るからです。仮に遺族に清掃をさせようとすれば、清掃までに早くても数日は掛かるでしょう。 |
その間の損害額は莫大な金額になります。ただし、清掃費用の負担は、遺族に請求することもあるようです。
室内での自殺と孤独死
ここでは、清掃責任がある人をお伝えしますが、実際はその人から依頼された特殊清掃業者が清掃するケースがほとんどです。
持ち家の場合
清掃人 | 住宅の所有者または相続人 |
理由 | これは非常に単純な理由です。その住宅の所有者だからです。死亡した時点で自動的に、その住宅の所有権は相続人に移るので、相続人も所有者と同等になります。もちろん、所有者の意向によっては事故現場の清掃が行なわれないこともあります。 |
賃貸住宅の場合
清掃人 | 連帯保証人また相続人 |
理由 | 連帯保証人には賃借人の管理義務があるためです。ちょっと納得できないと思われますが、法的には自殺をさせないように連帯保証人が管理する責任があるからです。 |
また自殺した時点で自動的に相続人に相続が発生するので、連帯保証人と連絡が付かない場合などは、相続人にマイナス財産として清掃も相続されていると解釈され、相続人が清掃を行なわなければならないこともあります。
ちなみに連帯保証人にも遺族にも連絡が付かない場合は、賃貸住宅の所有者または管理者が清掃を行ないます。
特に孤独死の数は増加傾向にあり、その現場清掃は一般の人に責任がおよぶことも多くなると考えられますので、次項目でより詳しくお伝えします。
孤独死現場の惨状について
ここでは、事件現場として最も多い孤独死現場の惨状についてお伝えします。
死亡から2日~3日で腐敗が進む
夏場であれば、人が亡くなったから3日もすれば遺体が腐敗し始め体液が体外に流れ出します。
その人の体質や体型によっては、2日でも腐敗が進むこともあります。その腐敗体液は、フトンや床に人型となって残ることもあります。
鼻を刺す死臭が漂う
次に襲われるのが死臭です。食べ物が腐った臭いとは全く別物で、今までに嗅いだことのない、鼻を刺すような脳裏に刻まれる悪臭が部屋中に漂うことになります。
人によっては、その死臭がトラウマになり、食べ物が喉を通らなったり、夜は悪夢にうなされ、満足に就寝することも困難になることもあります。
ウジやハエ、ゴキブリが湧く
どこから入り込んだのか不明ですが、腐敗した遺体にはハエが集まり、卵を産みつけ、やがて遺体の至るところで、ウジが発生し、動き回ります。
その姿はまるで、遺体がブルブルと小刻みに身震いしていると勘違いするほどです。ゴキブリも遺体も食いあらし、黒い卵を産み付けます。
身内が孤独死した場合の3つの対処方法
ここでは、不幸にも身内の人が孤独死してしまった場合の具体的な対処方法を3つお伝えします。万が一の場合は参考にしてください。
①身内で清掃する
冬場など気温が低いときに、孤独死した場合は、ほとんど腐敗が進んでいないこともあります。
そんな時は、身内だけで事故現場を清掃できる可能性もあります。
その具体的な清掃方法は、普通の清掃とほぼ同じです。引越し時に清掃する要領で行なえば、それで十分です。
②ハウスクリーニング業者に依頼する
上記のような部屋の状態でも自分で清掃することに抵抗がある場合や僅かでも異臭がしている場合は、ハウスクリーニング業者に清掃と消臭消毒を依頼しましょう。
その際の注意点が1つあります。ハウスクリーニング業者に孤独死があったことを悟られないようにすることです。
もしも孤独死があったと分かると、かなりの割増し料金を請求されることがあります。業者に消臭消毒の理由を聞かれたら、生ゴミが腐ってしまって等と答えておけばいいでしょう。
③特殊清掃業者に依頼する
先ほども申しましたが、人が亡くなったなどの事故現場を清掃することを「特殊清掃」といいます。
遺体腐敗が進み、強烈な死臭が発生している事故現場を清掃することは、一般の人や通常のハウスクリーニング業者ではほぼ不可能です。たとえ清掃されたとしても必ず死臭が残ってしまいます。そのため、必ず特殊清掃業者に依頼しましょう。
特殊清掃業者では、特別な事故現場専用の消臭剤や消臭方法で死臭を消臭するので、その差は歴然です。インターネットで「特殊清掃」と検索すれば、たくさんの特殊清掃業者を見つけることができます。
【注目記事】 特殊清掃って一体どうやるの? |
特殊清掃って、ハウスクリーニングのやり方とは異なると思うが、実際にはどのような方法でしているの?と気になりますよね。 そこで、私たちが行なっている具体的な特殊清掃の内容や手順を「特殊清掃業者がしている作業内容」で、詳しく解説しています。 |
こんな業者に依頼してはいけない5つのポイント
不幸にも特殊清掃業者に依頼しなければならなくなった際に、是非参考にして欲しいポイントが5つあります。
このポイントを押さえておけば、業者に依頼して後悔することはあまりないでしょう。
①清掃開始まで4日以上の業者は避ける
死後の経過日数によっては、死臭量が増し屋外まで漏れ出していることもあります。そんな時は、一刻も早い消臭を希望されますよね。
そのため、問合せから3日以内に消臭作業を行なえる業者を選びましょう。
本当は即日対応できる業者と言いたいのですが、優良業者は、消臭清掃作業に多くの時間を掛けるので、即日対応が難しいと思われますので3日以内にしました。
②高額すぎる業者は避ける
次項目でお伝えする費用目安より高額な見積り金額を出す業者は、ほぼ100%ボッタクリ業者といえます。
あなたの心情や状況をみて、高額な金額を吹っかけているのです。そのような業者は絶対に避けましょう。
③消臭手順が書かれていない業者は避ける
ホームページにキチンと使用する消臭作業の手順が書かれている業者を選ぶことをおススメします。
なぜならば、手順が書かれていないということは、しっかりと死臭が消臭できない可能性が高いからです。
事故現場の消臭清掃は、絶対に通常の清掃やハウスクリーニングではできません。
④不用品回収がメインの業者は避ける
その業者のホームページ上部に不用品回収という文字があれば、その業者は避けたほうがいいでしょう。
その理由は、メインの業務が不用品回収なので作業が雑だからです。遺品をまるでゴミにように扱います。身内の心情としては憤慨しますよね。
しかし遺品にも死臭が付着していますので、何らかの対処は必要です。そんな場合は、遺品整理も行なっている特殊清掃業者を選びましょう。
遺品整理とは、不用品回収と全く異なり、遺品を細やかに整理しながら、丁重に部屋から搬出するサービスです。
⑤すぐにリフォームを勧める業者は避ける
見積り時からリフォームを勧める業者は、ただ単に見積り金額を高額にしたいだけなので、絶対にお断りしましょう。
もちろんリフォームが必要になる事故現場もあるのですが、それにはまず、特殊清掃をしてみないと、必要か不要かははっきりと判断できません。
そんなはっきりとしない見積り時にリフォームを勧めたり、見積り額にリフォーム費用を追加するのは、全く依頼者のことを考えていませんよね。
孤独死現場の清掃費用
ここでは、インターネットでよく見かける誤魔化しの費用金額はお伝えしません。
2008年から特殊清掃を行なってきた私が、実感している本当の費用金額を正直にお伝えします。
清掃費用の総額
孤独死現場の清掃 | 60,500円~550,000円(税別) |
---|
費用の内訳
腐敗体液 汚物撤去 |
27,500円~220,000円 |
---|---|
害虫駆除 | 16,500円~55,000円 |
消臭消毒 | 16,500円~275,000円 |
- 遺体発見までの日数や亡くなった箇所、腐敗状態等によって金額に大きな幅があることはご了承ください。
- リフォーム費用は含まれていません。
- 遺品整理の費用は含まれていません。
清掃会社の評判の見つけ方
最後に私が思いついた清掃会社の評判の見つけ方を2つお伝えします。特に2番目の「不動産会社に尋ねてみる」はとても有効な見つけ方ではないでしょうか。
「会社名+評判」でネット検索してみる
清掃会社は小規模な会社が多いので、ネットで「会社名+評判」で検索しても情報が得られないこともありますが、検索してみることに越したことはありません。
もしも評判情報が出てきたら、その内容の良し悪しはあまり気にする必要はありません。
評判情報があるだけでその清掃会社はある程度、世間的に受け入れられている証拠と思っていいでしょう。
不動産管理会社に尋ねてみる
不動産管理会社には必ずお抱えの清掃会社を数社持っているはずです。
費用的な面を考慮されて清掃会社を選ばれていると思われますが、実はそれよりも重視していることがあります。
それは丁寧な清掃作業です。入居者から清掃が行き届いていないとクレームが入ると、不動産管理会社は非常に手間がかかります。
さらに悪い噂が広がると大家さんから契約を打ち切りされてしまうので、お抱えの清掃会社は比較的優良な清掃会社と思われます。
自殺事故現場の清掃を目撃しました
3〜4年前だったと思いますが、高島平のマンション5階からの飛び降り自殺の現場清掃をたまたま見かけたことがありました。
丁度、警察の現場検証の終了直後からしか見かけていないのですが、その時の断片的な記憶をまとめてみましたのでご覧ください。
砂をかけて回収していた
飛び散った肉片や内臓などは、砂をかけてスコップですくって、袋に回収していたように思います。そのあとはどう処分されたのかは定かではありません。
血液は水で流していた
血液部分は、たまたま近くに排水溝があったためか、バケツで水を持ってきて、何度も血液を洗い流していました。
花などを手向けることはなかった
よくニュース映像などで見かけるような花束を手向けることはありませんでした。清掃している人達は、黙々と作業して終わると普通に去って行きました。
事故現場清掃に関する書籍をまとめてみました
最後に、アマゾンで事故現場で特殊清掃をした経験がある人が出版している書籍があったので、まとめて共有しておきますね。
【書籍①】事件現場清掃人 死と生を看取る者
職業: 事件現場清掃人
仕事: 誰にも看取られずひとり亡くなった者たちの、この世に生きた痕跡を完全に消し去ること。「事件現場清掃とは、その人の死に至るまでの人生を追体験するような仕事です。
そういう意味では、どの現場も決して生やさしいものではありません。
そんな中でも、私自身がもっとも苦しい思いをした現場のお話をしましょう…」東日本大震災、度重なる災害、そして新型コロナ禍…
不安と孤独に蝕まれる現代の日本で、心ならずも倒れた部屋の主たち。
その”痕跡”から見えてくる、壮絶な生と死と、愛の物語。閲覧注意!
本物の“事故物件”の間取り図・写真を多数掲載!
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【書籍②】特殊清掃 (ディスカヴァー携書)
佐々木俊尚氏、イケダハヤト氏らが絶賛した感動のノンフィクションが携書になって登場! 増え続ける孤立死、自殺。死を通じて「生」が見えてくる。
本書は、特殊清掃を行う「特掃隊長」と呼ばれる男性のブログをまとめたものである。特殊清掃とは、遺体痕処理から不用品撤去・遺品処理・ゴミ部屋清掃・消臭・消毒・害虫駆除まで行う作業のこと。
通常の清掃業者では対応できない特殊な清掃業務をメインに活動している。
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【書籍③】葬儀屋と納棺師と特殊清掃員が語る不謹慎な話
今日も死の現場に残る壮絶さや悲しみを拭う――。人は必ずしも、ベッドの上で死ねるわけではない…。★単行本カバー下イラスト収録★
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【書籍④】超孤独死社会 特殊清掃の現場をたどる
孤独死、年間3万人。凄惨な死の現場の原状回復を手がけるのが、特殊清掃人だ。近い将来、孤独死は日本全体を巻き込む大問題となる。
そして、特殊清掃の世界を知ることは、私や本書の読者であるあなたの未来を知ることでもあるのだ。だから、たとえ目をそむけたくなる場面があっても、最後まで希望を捨てずにお付き合いいただきたい。他人事ではない無縁・多死社会の現実が、ここにある。
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【書籍⑤】不浄を拭うひと (1) (本当にあった笑える話)
山田正人、39歳。彼が脱サラしてはじめたのは、孤独死などの変死体があった屋内外などの原状回復をサポートする「特殊清掃」の仕事だった。
彼は、さまざまな状態で死を迎えた人びとの「生活の跡」を消しながら、故人の生前のくらしに思いをはせる……。
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まとめ
実際に事故現場の清掃を行なう人をお伝えしましたが、モヤモヤした気持ちは、少しは解消されたでしょうか。
また自分が事故現場の清掃責任を負ったときは、この記事を参考にして特殊清掃業者に問合せをしてみてください。