「もしも身内が亡くなった場合、誰が喪主を務めるのだろうか?」「はやり長男、長女である私になるのだろうか?」と、ちょっと不安になっていますよね。
実は、近年では必ず長男や長女である人が、喪主を務めなければならないことになっていません。
そこで、今日は一般的な喪主の決め方とその役割、喪主と葬儀費用との関係についてお伝えしていますので、ぜひ参考にしてください。
喪主とは
喪主とは、葬儀を主催する者のことです。遺族の代表として葬儀を主催し、弔問を受けます。
喪主と施主の違い
近年では、よく喪主と施主を混合されていますが、厳密には両者は異なります。施主とは、葬儀の金銭面の負担も含めて運営の責任を負う人のことです。
分かりやすい例
戸主が亡くなり跡継ぎの長男が未成年のとき、叔父が後見人になり葬儀を行ないました。
この場合、長男が喪主、叔父が施主になります。名目的な責任者が喪主、実質的な責任者が施主と思っていいでしょう。
また個人葬儀では喪主と施主がイコールになることが多いのですが、社葬の場合には、喪主が遺族で、施主が会社になります。
代表的な喪主の挨拶例文
この項目では、喪主が長男と妻の場合の基本的な挨拶例文と、故人が急遽した際と大往生した際の喪主の挨拶例文を全部で18文お伝えしていますので、ぜひブックワークしておいてください。
長男が喪主の場合の挨拶文
基本的な挨拶文
本日はお忙しいところ、父○○の葬儀にご会葬くださり誠にありがとうございます。 皆様から心のこもったお別れの挨拶を賜り、故人もさぞかし喜んでいると存じます。生前中のご厚誼に、厚く御礼申し上げます。
私どもは未熟ではありますが、故人の教えを守り、精進していく所存です。今後とも故人同様、ご指導、ご鞭撻いただけますことをお願い申し上げます。
本日は誠にありがとうございました。
本日は大変お忙しいところをわざわざお参り頂き、ご焼香を賜りまして誠にありがとうございました。父が生前中は何かとお世話に成り、ありがとうございました。
これからは兄弟皆仲良くし、母を大切にして立派な家庭を営み、父にも安心して見守ってもらえるように努めたいと思っております。
今後とも亡き父同様のご指導ご鞭撻をお願い致しまして、ごあいさつにかえさせて頂きます。
遺族を代表し、一言ご挨拶を申し上げます。本日は、ご多忙のところ、遠路ご会葬いただき、厚く御礼を申し上げます。
生前、故人に寄せられた皆様のご厚情に対し、心より御礼申し上げます。私どもは、未熟ではありますが、故人の教えを守り、精進していく所存です。皆様方には、故人と同様お付き合いいただき、ご指導いただけますことをお願い申し上げます。本日はありがとうございました。
故人が急逝した場合
父は勤勉な人で、朝は5時に起きて調べ物をし、夜は12時すぎまで机に向かっておりました。 その生活が体に負担をかけたのか、先日脳梗塞で意識不明となり、病院に駆けつけたときにはすでに帰らぬ人となっていました。
あれほど元気だった父が、よもや亡くなろうとは思ってもいませんでした。 父にはまだまだ教わりたいことがたくさんあったのですが、もう聞くこともできないのが残念でなりません。
本日はお忙しい中、またお休みにもかかわらず、かくも多数の方々にご会葬たまわり、誠にありがとうございました。
また会社の皆様方や先輩、友人の方々からは心のこもったお別れの挨拶を賜り、故人もさぞかし喜んでいると存じます。生前中のご好誼に厚く御礼申し上げます。
父は勤勉実直な人で少しの時間もじっとしておられない性格でございました。朝は五時には起きて調べ物をし、夜はいつも十二時過ぎまで机に向かっておりました。
そんな生活の積み重ねが祟ったのか、一昨日脳溢血で突然倒れ、私達が病院にかけつけた時にはもう意識がなく、そのまま帰らぬ人となりました。まだ六十一才の元気だった父がよもや亡くなろうとは全く思ってもいませんでした。
今は、ただただ、一生懸命頑張っていかねばと思うばかりでございます。まだ若輩でありますので、これまでにも増してご指導とご鞭撻を賜りますよう、ここに切にお願い申し上げご挨拶と致します。本日はどうもありがとうございました。
〇〇〇〇の長男の□□□□でございます。遺族を代表してご挨拶させていただきます。本日は、寒さ厳しいなか、〇〇〇〇の葬儀、告別式にお集まりいただきまして、ありがとうございます。
おかげをもちまして、つつがなく式を執り行うことができまして、これより出棺の運びとなりました。父は先日、急逝いたしました。享年68歳でございました。私どもが駆けつけたときにはもう意識がありませんでした。長く苦しまずに済んだのが、せめてもの慰めです。
健康第一をモットーにしていた父でしたので、私たち家族にとってはあまりに突然で心の整理もついておりませんが、風邪もひいたことがないと自慢気に話していた父らしいのかなと、思っております。
皆様からいただいた生前のご厚誼(こうぎ)に心より感謝いたします。お世話になった皆様に、父に代わって御礼申し上げます。みなさまには、これからも変わらないご厚情をお願いいたしまして、ご挨拶とさせていただきます。本日はご参列ありがとうございました。
故人が大往生だった場合
父はここ20年余り、家督を譲りまして以来悠々自適な生活を送っておりました。 先日○○病院にて○○歳の生涯を終えましたが、大往生とも言える安らかな最期であったことは、子として何よりの慰めでございます。
父が晩年を豊かに過ごせましたのも、ひとえに皆様方のご厚情のたまものと深く感謝致しております。
本日はお忙しいところ、父の葬儀にわざわざ御会葬くださいまして、誠にありがとうございました。またご鄭重なご弔意ならびにご香志を賜りまして、厚く御礼申し上げます。
明治生まれの父は、家督をゆずりまして以来二十年、悠々自適のうちにすごしておりましたが、昨日明け方眠るがごとく八十八才の生涯を閉じました。
若い時からさまざまな苦労も味わい尽くした生涯ではありましたが、まさに幸せな大往生ともいえる最後であったことは、子として何よりの慰めでございました。
父が晩年を豊かに過ごすことが出来ましたのも、ひとえに皆様方のご厚情のたまものと深く感謝致しております。
これからは残されたもの力を会わせて父の意志を受け継いでゆきたいと思います。これまで同様のご指導とご鞭撻をお願い致しまして、お礼のごあいさつと致します。
皆様には、大変ご多忙中にもかかわりませず、またお暑い中を、亡き父・青山太郎の葬儀に、かくも多数ご参列下さいまして誠にありがとうございました。私は、長男の一男でございます。喪主として一言ご挨拶を申し上げます。
父・太郎は○○県○○市で青山家の長男として大正○年○月○日に出生致しました。○○商業を卒業後東京に出てデッチ奉公の後、祖父が創立した現在の青山株式会社に入社。
昭和三十年に同社を引き継ぎまして以来、幾度の変転の後今日に至っております。社業がこれまでに発展できましたのも、ひとえに皆様方のご厚情のおかげと感謝しております。
七十二年悔いない生涯をおくって、故人も満足し、かつ感謝の念を持ってあの世に旅立ったことと存じます。父になり代わりまして心からお礼申し上げます。今後は残った母を大切にし、家族心を合わせて父の意志を受け継ぎ、社業発展のために身を捧げる覚悟でございます。
亡き父同様、ご厚誼のほど切にお願い申し上げまして、お礼の言葉に代えさせて頂きます。どうもありがとうございました。
妻が喪主の場合の挨拶文
基本的な挨拶文
本日は、雨の中にもかかわらず、夫栄蔵のためにご会葬賜り、ありがとうございました。
私どもが連れ添いまして42年になります。おかげさまで娘二人も成人し、孫も5人恵まれました。恵まれた人生であったと感謝しております。「お父さんありがとう」と言ってあげたいと思います。これも、ここにお集まりの皆様に支えられてのことと心より御礼申し上げます。
皆様、今日はこのように大勢の方々においでいただき、また何かとお心遣いをいただきまして、深く感謝しております。
夫も皆様のご厚情に感謝して安らかな眠りにつけるものと信じております。本日は本当にありがとうございました。
本日は、皆様ご多用中のところ、夫・太郎の告別式にご会葬、ご焼香を賜り、ありがとうございました。
太郎が若くして世を去りましたことは残念でございますが、こうして大勢のご友人の皆様にお見送りいただきますことは、何よりの手向けと存じます。本当にありがとうございました。
故人が急遽した場合
本日は、お忙しところ、夫・太郎の告別式にご参列下さり最後までお見送り下さいましてありがとうございました。また多くの方々より御弔慰ならびにご香典を賜りましたこと、この場をおかりしまして厚くお礼申し上げます。
私どもが結婚いたしましてから二十年、二人の子もやっと私共の手を離れ、夫もこれからは好きなことをして暮らすと楽しみにしていた矢先の出来事でした。夫がまだ四十四歳にして、ガン末期と聞かされた時には、大変ショックで、しばらくは家事も手につきませんでした。
しかし太郎も入院中には毎日子供たちに囲まれ、これまでにない充実した日々を送らせて頂きました。先生や看護婦さんの懸命のご介護で、からだの苦痛も少なく、やすらかなうちに静かに息を引き取ることが出来ました。
これまで太郎は夫として父としてほんとうによくやってくれたと思います。そして「みんなどうもありがとう、本当にありがとうね」と言ってくれたのが、何よりの慰めでございました。
これからは残る二人の子供と一緒に生活してまいりますが、何分女手一つでは、何かと不行き届きも多いことと思いますが、どうか、これかまで同様のお付き合いを頂きますようお願い致します。皆様本日はどうもありがとうございました。
本日は、お忙しい中を割いて、母スエの葬儀にご参列賜りありがとうございました。
母は長い入院生活を送っておりましたが、病院の先生方の暖かいご配慮で、最期は1週間だけでしたが、自宅に戻ることができました。狭い家ですが、私ども家族の中でやすらいでおりました。
自分が育てた庭の花を見られるのが、何よりも本人の希望でした。意識をなくしましたのは亡くなる2日前のことです。静かに眠りにつきました。痛みもなく安らかでした。自然をこよなく愛した母でしたが、静かに自然にとけ込むような、母らしい最期でした。
たくさんの方々からお見舞いの申し出をいただきましたが、勝手を通してお断りしましたことをお詫び申し上げます。皆様のご厚情はその都度母には伝えておりました。母も慰められた様子でした。
母に生前賜りました皆様の暖かいお気持ちを心より感謝申し上げます。私も1男1女の母ですが、母のような人に愛され、自然に愛された一生を送れたらと思っております。本日は誠にありがとうございました。
主人の死はあまりに突然でした。柩を閉じた今でも信じられない気持ちです。朝は元気で会社に出て行ったのに会社で倒れるとは。病院に駆けつけたとき、ベッドの上の白い布の下に覆われた顔が主人のものであるなどとは信じられませんでした。
会社の方には本当によくしていただきました。今は今後のことといっても考えられる状態ではございません。しばらく静かにしてからと思っております。
今でも元気だった主人の顔が前にあります。冗談であってくれたらと思います。こんなだらしがない妻や子供を置いて行ってしまうなんてひどい人だと思います。
皆様のお支えをお願いいたします。きょうはありがとうございました。
故人が大往生だった場合
本日はご多用のところ、皆様方には亡き夫のために、わざわざご会葬頂きまして、誠にありがとうございました。
おかげを持ちまして葬儀も滞りなく終えさせて頂きました。皆様方のあたたかいお心に見送られて、夫もきっと喜んで浄土におもむいたことと存じます。生前から色々とお世話を頂きました皆様方に、故人に代わり厚くお礼を申し上げます。
夫は行年七十三歳。わがままな私に四十年間もよく仕えてくれました。これといった趣味もなく、ただ黙々と働いている姿を思いだしますと、もっと好きなことをさせてやっていたらと、今更ながら後悔の念が沸き上がってまいります。
おかげさまで娘も孫達も元気でいますが、とりあえず私はよそ様にご迷惑のかからぬよう、夫の位牌を守ってこの家で生活するつもりでございます。どうぞ、これからも変わらぬお付き合いのほどをよろしくお願い致します。どうも本日はありがとうございました。
30年前のことが昨日のように思い出されます。サラリーマンだった夫が家に帰るなり突然「会社辞めてきた」と言うのです。長女が小学1年のとき、下の娘は4歳です。もうビックリしました。でも、夫の固い意思が目から読み取れ、思わず黙ってしまいました。翌日からが戦争でした。夫は背広を作業服に着替えて仕入れに、販売にととびまわりました。帳簿づけは深夜、二人で算盤を入れました。
「苦労なさったでしょう」と聞かれるのですが、そんなことはありません。夫の帰りを待っているだけの生活から、二人で力を合わせる生活は、お金は不足しておりましたが、充実したものでした。
夫は幸せ者だと思います。人生を走りきり、こうして、皆様に暖かく見守られ旅立つことができるのですから。本日はありがとうございました。
本日はお忙しいところ、夫の葬儀にわざわざご会葬賜り誠にありがとうございました。またご鄭重なご弔意並びに、ご厚志を賜りまして厚く御礼申し上げます。
昭和一桁生まれの夫は、家督をゆずりまして以来20年、悠々自適のうちに過ごしておりましたが、三日前の明け方、〇〇病院で眠るがごとく87歳の生涯を閉じました。
若い時から様々な苦労を経験し尽くした生涯ではありましたが、大往生ともいえる最後であったことは、妻として何よりの慰めでございます。
夫が晩年を豊かに過ごす事ができましたのも、ひとえに皆様方のご厚情のたまものと深く感謝致しております。
これからは残されたもの力をあわせて、夫の意思を受け継いでゆきたいと思います。これまで同様のご指導とご鞭撻をお願い致しまして、御礼のご挨拶
とさせていただきます。本日は誠にありがとうございました。
喪主の挨拶文が作れる自動サービスがあった
偶然 私がネットで見つけたのですが、挨拶のタイミングや故人と喪主の関係、生前のご様子などを選んでいくだけで、あなたの状況に合った喪主の挨拶文を作ってくれるサービスがあったので、お伝えしていきますね。
個人的にはすごく便利なサービスだと思います。
http://www.mosyu.net/mosyuaisatu.html
一般的な喪主の決め方
戦前であれば家の祭祀を主催する者(喪主)は、戸主あるいは跡継ぎの男子でしたが、戦後も民法改正により、家の祭祀財産を継承する者と遺産の相続とは分離されました。
そのため、現在では長男=喪主という考えはなくなりつつあります。(祭祀財産については「祭祀財産の承継 」を参照してください。)
現在では、主に次の3つの方法で喪主が決定されています。優先順位が高い決め方からお伝えしています。
①故人の意思に基づいて決める
遺言書や生前の意思で喪主が指名されている場合は、故人の意思を尊重して最優先で指名された者が喪主を務めます。
②習慣として配偶者/血縁者が喪主を務める
最も多い決定方法がこの方法です。配偶者と血縁者に分けてお伝えします。
配偶者の場合
通常 配偶者が存命の場合は喪主を務めます。
しかし、高齢による体力不足や悲しみによる気力低下で難しいときは、子などの血縁者が喪主を務めるか、あるいは配偶者はそのまま喪主を務め、実質の葬儀主催は、世話役として血縁者が行なう方法もあります。
血縁者の場合
配偶者がすでに亡くなったおり、血縁者が一人の場合は、その者が喪主を務めます。
血縁者は複数人いる場合は、以下のような優先順位で喪主を務めるのが普通です。
- 長男、次男、三男・・・と続く
- 長女、次女、三女・・・と続く
- 父親、母親
- 兄弟姉妹
上記優先順位は、あくまでも習慣ですのでケースバイケースによって、変更しても何ら問題はありません。
血縁者の中から喪主を決める際は、家族でよく話し合ったから決めましょう。
複数人の場合もある
喪主は通常一人ですが、まれに配偶者と子どもたち等で複数人が共同で喪主を務めることもあります。
③友人や知人などが喪主を務める
故人の指名者も配偶者も血縁者もいない場合は、故人の友人や知人が喪主を務めることがあります。
また亡くなった施設等の代表者が喪主を務めることもあります。
その際は、喪主と呼ばれることはなく友人代表や世話人代表と呼ばれることが多いようです。
喪主の役割には主に4つある
ここでは、主な喪主の役割を4つほどお伝えしています。
他サイトではよりたくさんの役割が書かれていることもありますが、喪主自身が果たすことが望ましい役割を4つに絞ってみました。
①葬儀に関する事項確認と承認(葬儀前)
葬儀に関する最終的な決定権を持つのは喪主です。そのため様々な事項確認と承認を喪主はしなければいけません。
通夜・葬儀の日程や費用などの事項を確認、承認しないと、葬儀社は何もすることができません。
②弔問を受ける(葬儀中)
喪主は葬儀の主催者なので、会葬者の弔問を受けるのが最も重要な役割といえます。他のことはあまり気にせず、故人に寄り添い、弔問を受けることに専念しましょう。
目上の人が弔問に来られても、過度な挨拶は失礼にあたります。お悔やみの言葉をいただいた際も簡単なお礼で済ませましょう。
③挨拶を述べる(葬儀中)
弔問と同様に喪主の重要な役割には、挨拶があります。まずは上手に話そうとしないことです。
ご自身の言葉で平易な言葉でゆっくりと誠実に話すことが大切です。
挨拶シーンがいくつかありますが、次の2シーンは喪主自らが挨拶をすべきでしょう。
①通夜の終了時
【通夜終了時の一般的な挨拶例】
本日はおいそがしいところ、お集まりいただきましてありがとうございました。おかげをもちまして、滞りなく通夜を終えることができました。明日の葬儀・告別式は○○時からでございます。本日はありがとうございました。
参照元URL:http://www.makihon.co.jp/
②葬儀・告別式の終了時
【告別式終了時の一般的な挨拶例】
遺族を代表いたしまして、皆様にひとことご挨拶を申し上げます。 本日はご多用にもかかわらず、ご会葬・ご焼香を賜り、おかげをもちまして故○○の葬儀・告別式もとどこおりなく済みまして、これより出棺の運びとなりました。生前はひとかたならぬご厚誼にあずかり、またここにお見送りまでしていただきまして、故人もさぞ皆様のご厚情に感謝いたしていることと存じます。
残された私どもにも、今後とも変わりなくご指導ご厚誼を賜りますようお願い申し上げまして、挨拶とさせていただきます。 ありがとうございました。
参照元URL:http://www.e-sogi.ne.jp/
挨拶例では型にはまった表現が見られますが、無理をせず、やさしい言葉で話すことのほうが相手に気持ちが伝わります。
④お礼と挨拶回り(葬儀後)
葬儀でお世話になった人にお礼の挨拶をするのも喪主の役割です。
直接訪問が難しい場合は、電話連絡でお礼を済ませることもありますが、極力直接お礼に伺うのがいいでしょう。
訪問相手も気疲れしていることも考えられるので、長居せずに挨拶が済んだらすみやかに引き上げましょう。
お礼の挨拶先は、僧侶、近所の方々、世話役を務めた人などです。
僧侶への挨拶例
本日は大変ご丁寧なおつとめを賜り、ありがとうございました。 おかげさまで、無事葬儀をとり行なうことができました。 些少ではございますが、どうぞお納めください。
近所への挨拶例
○○の葬儀ではたいへんお世話になり、ありがとうございました。 おがげさまで無事終えることができました。 また葬儀中はいろいろご迷惑をおかけして申し訳ございませんでした。
○○亡き後も家族一同寂しがらすに頑張っていきたいと思います。 今まで同様のおつき合いをよろしくお願い申し上げます。
世話役への挨拶例
おかげさまで無事終えることができました。お忙しい中、お心のこもったお世話をしていただき、家族一同、心より感謝しております。 本当にありがとうございました。
その他シーンでの挨拶例については、http://www.e-sogi.ne.jp/をご覧ください。
喪主と葬儀費用の関係
ここでは、香典を葬儀費用に充当したが、それでも足りなかった場合に、喪主と葬儀費用の関係についてお伝えしています。
「葬儀費用は原則喪主支払い」が前提
相続関連の法律では支払い者は決まっていないのですが、葬儀費用は原則 喪主支払いです。なぜならば葬儀を依頼したのが喪主だからです。
そのため、次の2つ以外では、葬儀費用の支払い義務は喪主にあると考えるのが普通です。
①故人が生前に葬儀契約をしていた場合
この場合は、故人が生前に契約しているので、一旦喪主が葬儀費用を立て替えますが、最終的には故人の財産(遺産)から支払われるものと思われます。
②相続人などの関係者間で葬儀費用の負担が決まっていた場合
当然その決め事に従って、葬儀費用に負担が決まります。喪主である長男が全額支払いや子どもたちで均等負担などが決まり事にあたります。
一般的には、その葬儀費用の負担を考慮してそれぞれの相続人の遺産取得分を決めます。
つまり、生前契約や相続人間で決め事がない場合、葬儀費用のうち儀式費用は喪主が支払うこととなるのが普通です。
なぜならば喪主が葬儀の規模や費用などを確認、承認しているからです。
火葬費用は祭祀承継者が負担する
これに対し、葬儀費用のうち、火葬費用等は祭祀承継者が負担することとなります。
民法897条では、遺骸又は遺骨の所有権は祭祀承継者に帰属すると書かれています。
そのため、火葬費用等は祭祀承継者が負担するのが通常です。祭祀承継者とは、お墓や仏壇等を引き継ぐ人です。
明細書と領収書は保管しておこう
上記のいずれの場合でも葬儀関連で喪主であるないに関わらず支払いをした場合は必ずその明細書と領収書をとっておきましょう。
遺族間の清算時や立替えだった場合に必要になります。
ただし、この項目で書いたことはあくまでも一般論で、その地域独特の風習や慣わしがある場合はそれらに従うのが賢明でしょう。
それを知るためにも全員の相続人とよく話し合うことが重要です。
一般的な葬儀の流れについて
この記事でお伝えしたこと以外に一般的な葬儀の流れについても知っておくとより理解が深まります。
詳しくは「一般的な葬儀終了までの流れとその後に行なわれる5つのこと」でお伝えしていますので、ぜひ参考にしてみてください。
まとめ
今日は一般的な喪主の決め方とその役割、喪主と葬儀費用との関係についてお伝えしましたが、いかがでしたでしょうか。
もしも喪主を務められる際は、もう一度読み直してみてください。