もう身内が亡くなって、しばらく経ち、そろそろ遺品を何とかしなければならないが、遺品の中には骨董品や高価なものもありそうなので、どこか遺品を買取りしてくる業者をお探しなのではないでしょうか。

今日は、遺品の中でも売れるリストと買取価格相場や買取時の注意点、１円でも高く遺品を買取りしてもらう方法などをお伝えしています。

遺品の売れる物リストと買取価格相場

まずは、どこの一般住宅にもありそうな遺品の中から、比較的売れやすい物とその買取金額の相場をお伝えしますね。

【リスト①】ブランド品

【リスト②】貴金属

※２０２２年５月２日現在の１gあたりの金額です。

【リスト③】腕時計

※有名プランドに限る

【リスト④】家電製品

※製造から３年以内に限る

【リスト⑤】書籍

※雑誌類は除く

【リスト⑥】金券

【リスト⑦】切手

※使用済み切手とプレミア切手は除く

【リスト⑧】カメラ

※有名プランドに限る

【リスト⑨】楽器

【リスト⑩】お酒

※人気品で未開封品に限る

【リスト⑪】レコード・DVD

※プレミア品は除く

遺品の買取りは遺品整理業者に依頼してはいけない

よく遺品整理業者のホームページでも「買取りもやっています！」みたいに告知されていますが、絶対に遺品整理業者に遺品買取りを依頼してはいけません。その理由は以下の３つです。

【理由①】買取り金額が低くなる

遺品の中には、骨董品やダイヤ、ブランド品など、その専門の目利き力がないと適切な買取り金額を出せないものが多くあります。

遺品整理業者には、そんな目利き力はないで、リスクを恐れて低い買取り金額を提示することが通常です。

【理由②】買取り対象の遺品が限られている

特に古書や着物などは、ものによっては高額な買取り金額の値がつくことは稀にあります。

例えば、歴史的著名人からの手紙や江戸時代の富豪や豪農の嫁入り着物などは、数十万円～数百万円の値がつくこともあるようです。

しかし、遺品整理業者のほとんどは、古書は古紙として、着物は衣類として、資源リサイクル品として無料で引き取るのが関の山です。

【理由③】運搬手数料を取られる

遺品整理業者が遺品を買取った後も、結局は買取り専門店に持込み、依頼するのが普通です。

当然、店舗まで遺品を運搬しなければならず、その人件費やガソリン代が掛かってしまいます。

そのため、あらかじめ、その運搬手数料を差し引いた遺品の買取り金額を提示することになり、運搬手数料分ほど低い金額になっています。

１円でも高い遺品買取りを希望なら…

もしも、より多くの遺品を少しでも高く買取ってもらいたいとお考えであれば、手間と時間は掛かりますが、できるだけ遺品の買取りは専門店に依頼しましょう。

前項目でお伝えしたサイトに相談されてみるもいいではないでしょうか。

具体的な買取り依頼方法３つある

では、具体的にはどのような方法で買取りを依頼できるのでしょうか。

遺品の大きさなどによって制限されることもありますが、基本的には以下３つの買取り依頼方法があります。

【依頼方法①】出張買取り

買取り店舗の担当者が自宅まで訪問してくれて、買取り査定をする方法です。

空いている日時に予約できれば、ほとんど手間が掛からず、一番便利な買取り依頼方法です。

しかし、その反面、希望の日時に予約ができない場合は、出張買取りは利用できません。

また、ほとんどの店舗では出張費用は無料となっていますが、ただ単に出張費用という名目で請求しないだけで、出張費用分は買取り金額より差し引かれていると思われます。

【依頼方法②】宅配買取り

電話で宅配買取りを依頼すると、店舗からダンボール箱などの梱包材が送られてきます。

その梱包材に遺品を詰めて送り返せば、後は店舗に到着した遺品を担当者は査定をして、その金額に納得すれば、指定口座に買取り金額が振り込まれるという方法です。

この依頼方法では金額交渉ができない

一見、場所も時刻も問わず便利な買取り依頼方法に思えますが、全く金額交渉ができないうえに、金額に納得がいかず遺品の返送を依頼すると、その送料は自費負担になる可能性があります。

また高価な遺品である場合は、送付中の事故や返送される遺品の手違いなどが発生することも考えられます。

そのため「少しでも値がつけば十分」という遺品の買取りにしか、むいていない方法と思っていいでしょう。

【依頼方法③】店頭買取り

実際に店舗まで遺品を持ち込んで、その場で買取り査定をしてもらう方法です。

移動時間やその交通費、待ち時間などが掛かりますが、一番適正で偽りのない金額で買取りしていただけます。

査定人が依頼者の前で直接遺品を扱うので誤魔化しようがありませんし、金額交渉もすぐにできます。

また店舗側からみても、余計な経費が掛からないので最大限の買取り金額を提示しやすくなります。私的には、一番おススメの遺品買取りの依頼方法です。

１円でも高く遺品を買取りしてもらう方法

ここでは、店頭持込における１円でも高くなる遺品の買取り依頼方法をお伝えします。

遺品の種類ごとに買取り専門店の候補を3つ挙げる

ネット検索で「○○ 買取り」「○○ 鑑定」「○○ 査定」などで、良心的で高価買取りしてくれそうな候補を３店舗ほど挙げる。○○には品物名を入力。

種類ごとに3店舗ずつで店頭買取り査定をする

候補に挙げた３つの買取り専門店で、査定してもらった買取り金額をメモする。

どの買取り専門店でも身分証明書の提示を求められるので、自動車免許証や健康保険証などを持って行きましょう。

最も高い金額の店舗で買取り依頼する

1番高い買取り金額を提示した店で買取りしてもらいましょう。

タイミングがよければ、最後に訪れた店舗での買取りになり手間はあまりかかりませんが、私の経験では１番目か２番目に訪れた店舗になることが多いように感じます。

店頭買取り査定時の注意点があります

ここでは、私が遺品の店頭買取り査定時に感じた注意点を３つ挙げています。

これらを知っておくと知らないとでは、買取り金額に大きく影響されることも考えられますので、ぜひ知っておいてください。

①膨大な時間と手間が掛かる事

遺品の種類が５種類あれば１５店舗ほどを訪れることになります。

店舗が地理的に集中していれば、１日～２日程度ですべての遺品買取りは終了するかもしれませんが、種類が多かったり、それぞれの店舗が離れていると、１週間程度の時間や、店舗間の移動で手間や費用が多く掛かってしまうことがあることも覚悟しておきましょう。

この覚悟がないと、途中で疲れたり、面倒になったりして、近くの総合リサイクルショップに遺品を持込むようになり、極端に低い買取り金額でも納得してしまうようになります。

②目の前で買取査定をしない店舗は断る事

例えばK１８の喜平ネックレスやダイヤの指輪などは、目の前で査定をしない店舗は、遺品を預けずにお断りしましょう。

なぜならば簡単にすり替えられてしまう可能性があるからです。K１８の喜平ネックレスを店舗裏で査定後「金メッキでした」と言われたらお仕舞いです。

買取り店舗には、似たような形の金メッキの喜平ネックレスがあっても不自然ではありませんからね。

ダイヤの指輪も同様に「キュービックジルコニアやスワロフスキーでした」といわれたたら、どうしようもありませんよね。

そのため、必ず目の前で買取り査定をする店舗に依頼をしましょう。

③絶対にまとめて店頭鑑定をしない事

特に、まとめてしまいがちなのが「金やプラチナ」と「ダイヤ」の貴金属宝飾品、それと「バッグや靴」と「腕時計」のブランド品です。

貴金属宝飾品の中でも「ダイヤ」は、全く別の目利きが必要になりますし、買取り相場の動きも異なります。

同様にブランド品の中でもロレックスやオメガ、タグホイヤーなどの「腕時計」も目利きや相場感が、その他のブランド品とは別で、独自の市場が出来上がっています。

そのため必ず「ダイヤ」と有名ブランド「腕時計」は、それぞれの買取り専門店に依頼しましょう。

遺品の買取り依頼をする前に確認すべき２つ

遺品の買取り依頼ができるのは、亡くなった人の相続人だけです。ここでは、相続人が複数いる場合も含めて確認すべき２つの事柄をお伝えします。

①相続人全員のから承諾を得ているか

不動産や車バイク、株など所有者の名義が公的に明かされている遺品は、手続き上、相続人全員のから承諾書が必要になるので、問題ありません。

一方、貴金属や宝石、家電製品など所有者の名義が公的に明かされていない遺品は、やろうと思えば、相続人全員のから承諾がなくても、買取りはできてしまいます。

しかし、それをやってしまうと、ほとんどの場合、他の相続人であるあなたの身内とトラブルになります。

金銭でもめてしまうと、その修復は不可能なこともありますので、たとえ数千円程度の遺品買取りでも必ず、相続人全員のから承諾を得てから行いましょう。

②相続税が増額にならないか

相続税法上の評価金額と、実際の買取り金額の違いによっては、相続税が増額になることも考えられます。

または相続される人の所得や財産状況によって、他の税額にも影響することもあるかもしれません。

詳しくは、遺産相続専門の税理士や司法書士に相談してみてください。

遺品買取り業者一覧表

ここでは、遺品の種類ごとにおススメの買取り業者をお伝えします。

骨董品・古書

壺・掛け軸・茶器・アンティーク時計・古書・刀など

ブランド品

バッグ・靴・食器セット・洋服・アクセサリー・サングラス

貴金属宝飾品 ※ダイヤは除く

ネックレス・指輪・ブレスレット・ブローチ・ピアス

ダイヤ

ダイヤの指輪、ダイヤのネックレス

腕時計 ※有名ブランド

ロレックスとオメガ、タグホイヤー

着物

振袖・帯など

家電製品

テレビ・コンポ・冷蔵庫・洗濯機・ブルーレイレコーダー

書籍 ※古書は除く

ビジネス本・マンガ単行本・図鑑・専門書

美術品

絵画・リトグラフなど

金券類

テレカ・図書券・ビール券・デパート商品券など

切手類

日本切手・中国切手・戦前の切手

古札類

古い日本紙幣・古い中国紙幣・軍発行紙幣

カメラ ※有名ブランド

ライカ・ローライ・アルパ・カールツアイス・ニコン・キャノンなど

楽器

エレキギター・トランペット・アンプ・ハーモニカなど

車・バイク

車・バイク

お酒

ウイスキー・ブランデー・日本酒・ウォッカなど。ただし未開封に限る。

レコード・DVD

歌謡曲レコード・映画DVD・アイドルDVDなど

まとめ

今日は、遺品の売れるリストや買取価格相場、買取時の注意点、それに１円でも高く遺品を買取りしてもらう方法と遺品の買取り店舗一覧表などをお伝えしましたが、お役に立てたでしょうか。

特に高価と思われる遺品については、店頭買取りによる方法で、３店舗以上で査定をするようにしましょう。