デジタル遺品とは?事前に知っておきたいことと対処法

デジタル遺品

もしも親が亡くなった際、パソコンやスマホに入っているデータって、どうすればいいのだろうか?そういえば自分が死んだ場合も…と思われていませんか。

そんなわけで、ネットで色々と情報を集めていると、デジタル遺品が今問題になっているという記事を見て、そうそう漠然と疑問に思っていたことは、まさしくデジタル遺品のことだと…。

そこで、今日は、デジタル遺品の基礎知識と、そのトラブル事例やそれらを回避するための対策について、基本的なことをまとめてみましたので、ぜひ参考にしてください。

デジタル遺品とは

一般的には、デジタル遺品は下記のものをいいます。

  • スマホ内の情報
  • ガラケー内の情報
  • パソコン内の情報
  • タブレット内の情報
  • 固定電話機内の情報
  • ボイスレコーダー内の情報
  • ネットバンキング口座
  • 株式の電子口座
  • FXの電子口座
  • ツイッターのアカウント
  • フェイスブックのアカウント
  • インスタグラムのアカウント
  • ラインのアカウント
  • カカオのアカウント
  • ネット上のクレジット情報
  • クラウドサービス内の情報
  • 電子マネーの情報
  • その他のネットサービスのアカウント情報

超アナログ世代でもデジタル遺品はある

2018年現在60歳以上の高齢者でもスマホ普及率は48.2%もあります。

無論、高齢者の中には70代80代も含まれるので、超アナログ世代の人が亡くなった際もデジタル遺品があるかもしれません。

特に、親と同居されていない場合、知らぬ間にスマホを購入していて、SNSアカウントや電子口座を持っていたということは多々あるようです。

スマホ普及率参照元:https://seniorguide.jp/

デジタル遺品は見えないので気づき難い

デジタル遺品と通常遺品との決定的に異なる点は、物として手にすることができないことです。

前出のようにデジタル遺品は、スマホやパソコン内の情報ですので、目に見えません。

そのためか、デジタル遺品そのものに気づかず、そのまま放置されて、トラブルに巻き込まれたり、思わぬデメリットを受けることがあります。

デジタル遺品の多くはロックされている

情報であるデジタル遺品には、ほとんどの場合、ロックされており、IDとパスワードが分からない限り、知る得ることはできません。

知る得ることが出来なければ、デジタル遺品に気づいていないのと同様に、これもまたトラブルに巻き込まれたり、思わぬデメリットを受けることがあります。

デジタル遺品のトラブル事例

この項目では、私が知人から聞いたデジタル遺品のトラブルとネットで見かけたデジタル遺品のトラブルをお伝えします。

ロック解除で40万円請求された

夫の突然死で、未亡人になった知人は、デジタル遺品であるパソコンのファイルを開くために、思いつく限りのIDとパスワードを試したそうですが、開けなかったようです。

そのため、パソコンのロック解除サービスを行なっている業者に依頼したそうです。

当然夫の突然死で、気が動揺している中ということもあるでしょうが、ロック解除1つだけで、40万円も支払ってしまったと言っていました。

生活も慣れてきて、気持ちが落ち着いた現在では、本人もぼったくりに遭ったと実感しているようでした。遺族の弱みを狙った高額請求だったことは間違いないでしょう。

真面目な亡夫のパソコンにあった禁断ファイル

Cさんは、心臓発作により61歳の若さで急死した夫の葬儀や納骨を取り仕切ったあと、寂しさから夫婦の思い出の写真を求めて夫が遺したパソコンを開いた。

写真は日付ごとにきちんと分類されていたが、そのなかに「シークレット」というフォルダを発見。

気になって開いてみると、夫婦旅行の後に同じ場所を訪ねたとみられる夫と誰か知らない女性の写真が大量に保存されていた。

結婚して35年。真面目で愛妻家だった夫の姿が霧散し、Cさんは2週間寝込んでしまったという。

夫急死の当日にFXで1500万円の損失が発覚

Dさんは、67歳の夫を交通事故で亡くした当日に、FXの取引会社から連絡を受けた。電話口の男性は、いきなり亡夫が1,500万円の損失を出したことを伝えてきたという。

FX口座を持っていたことすら知らなかったDさんは大いに驚いた。しかし、これは詐欺電話でなかった。その日は2015年1月15日。

後に、スイスショックと呼ばれる相場が大きく揺れた日で、すでに死亡している夫の取引はその影響をもろに受け、ロスカットが間に合わずに大損失を被ることになってしまったという。現在Dさんは弁護士に相談中とのこと。

デジタル遺品トラブルの事前対策

この項目では、死亡される前に本人がデジタル遺品に関連するトラブルを避けるための対策を4つお伝えしています。

①死亡時自動削除ソフトを設定しておく

死亡時自動削除ソフトとは、指定した日数が過ぎた後や、パソコンを最後に起動した日から何日間か起動されなかった場合に、自動でパソコン内のファイルを削除するソフトになります。

このソフトを設定しておくと、自分が死んだ後、知られたくないデータファイルは削除されるので、家族への余計な負担やトラブルを避けることができます。

下記2つのソフトは無料でダウンロードできて、使い勝手も簡単なようですね。ソフトの機能や使い方については、それぞれのダウンロード先を参照してください。

ソフト名「死後の世界」

ダウンロード先 → https://freesoft-100.com/

ソフト名「僕が死んだら」

ダウンロード先 → https://freesoft-100.com/

②家族がSNS情報の共有を呼び掛ける

デジタル遺品の中でもあまり重視されていないラインやフェイスブックなどのSNSの中には、遺族だけでなく会社関係者や友人、知人にも迷惑を掛けてしまう情報もあります。

それを防止するには、常日頃から家族内でSNSを共有することが何よりの方法です

特に、高齢男性の場合は、自分から家族に積極的にSNS情報の交換をする人は少ないので、家族のほうからSNSでも繋がっておくよう働きかけましょう。

③エンディングノートに書き留めておく

エンディングノートとは、自分が死亡した後のことを考えて、生前中に希望や思いを書き留めてノートにして残しておくものです。

もしもの場合に家族が困らないよう、IDやパスワード、口座やSNSなどの情報をエンディングノートに記してはおきましょう。

そうすれば、家族がデジタル遺品に気づかずに、トラブルに見舞われたり、困惑されることも低減されます。

詳しいエンディングノートの書き方は、他サイトですが、https://souzoku-pro.info/ で説明されています。

④生前整理を遺品整理業者に依頼する

エンディングノートにIDやパスワードを書き留めておくと、生前に家族に知られてしまう可能性がありますよね。

家族とはいえ、生前に知られたくないこともありますよね。

そんな事情をお持ちの人でも、遺品整理業者が行なっている生前整理サービスを利用されることでデジタル遺品の事前対策ができます。

生前整理とは

本人が家族のために、財産問題や相続トラブル解消のために身辺を整理することです。

この生前整理でもエンディングノートを活用するのですが、実はそのエンディングノートを遺品整理業者に預けておくことができるのです。

「自分が死亡したら、この業者に連絡してくれ」と普段から家族に伝えておけば、死亡するまでは、エンディングノートが家族の手に渡ることはないので安心できます。

おすすめの生前整理対応の業者リスト

サイト名 生前整理.net
電話番号 0120-583-981
所在地 東京都港区港南3-6-21 コスモポリス品川3508
サイト名 遺品整理のクイック
電話番号 0120-833-919
所在地 東京都北区中十条1-13-7
サイト名 生前整理サービス
電話番号 0120-028-888
所在地 東京都港区六本木7-13-1 立原ビル601

デジタル遺品トラブルの事後対策

次に、すでに本人が死亡してしまって、遺族となった家族ができるデジタル遺品トラブルの事後対策3つをお伝えします。

①通常遺品の中から手掛かりを探す

通常遺品の中には、インターネットバンキングやネットサービスなどの申込通知書があることがあります。

それら書類から、家族も知らなかった電子口座やIDとパスワードを知ることができます。

②思い付く限りのIDとパスワードを試す

故人が好きだった言葉や趣味などから連想したり、携帯番号や誕生日、車番などを参考にして、片っ端からIDとパスワードを試すことで、デジタル遺品を見つけられることがあります。

因み情報

Docomo・softbank・auのスマホについては、遺族の依頼であってもロック解除には応じていないようです。

③デジタル遺品のサポートサービス業者に依頼

生活様式の電子化に伴って、近年ではデジタル遺品でお困りの遺族が増えたので、専門でサポートサービスを行なっている業者も増えつつあるようです。

すでにお伝えした2つの事後対策を行なってみて、解決できないようでしたら、サポートサービス業者への依頼も検討してみましょう。

ただし、このサービスは、まだできたばかりですので、料金にも大きな差額があるようですので、気を付けましょう。一応料金の目安を次の通りになっています。

パスワード解除の料金相場

パスワード1つ 15,000円~21,000円

※基本料金・出張費を除く。

デジタル遺品対策で最も多いパスワード解除サービスの料金を例にしています。その他のサービス料金は下記のおススメ業者リストのサイトでご確認ください。

また私は調べた限りでは、複雑な料金体系のようですので、しっかりと事前に電話で確認してから依頼するようにしましょう。

おすすめのパスワード解除業者リスト

サイト名 デジタル遺品研究会ルクシー
問合せ先 メールフォーム
所在地 東京都港区南青山1-1-1-B1階
サイト名 マレリーク
電話番号 0120-994-287
所在地 東京都港区南青山2-2-15-942
サイト名 Dr.Home.Net
電話番号 0120-498-500
所在地 大阪府吹田市広芝町9-33-7F

まとめ

今日は、デジタル遺品の基本情報とそのトラブル事例やそれらを回避するための対策についてお伝えしましたが、いかがでしたでしょうか。

この記事を読まれたことで、事前に対策するきっかけになったのでしたら幸いです。

またもうすでにデジタル遺品でお困りの人は、ここで紹介したサポートサービスを提供している業者に相談されてみてはいかがでしょうか。

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